NHKスペシャル 四大文明 インダス
多分、今のところ唯一の、普通に本屋さんで買えて、日本語で読めて、しかも信頼し得る内容を持つ、インダス文明の本です。ですので、なるだけ絶版にはしないで欲しいです。
当時最新の発掘成果であったドーラビーラーの内容が豊富に織り込まれているのがすばらしく、さすが国営放送という感じです。図版もわりと豊富に掲載されていますので、それだけでも楽しめます。
インダス文明とはどういうものか、という総論のごときものが割と短く、いくら一般書とは言えもう少し詳しく語って欲しいという点はあります。また、「古代文明への視点」と題された章は、各人の興味のあるところを書いた、という感じで統一感がない気がします。内容はハイレベルですが、時々専門的なタームが何の断りもなく使用され、ついていけない時があります。その辺はちょっと不親切かなと感じます。
人類は核戦争で一度滅んだ (ムー・スーパー・ミステリー・ブックス)
ムーブックスのシリーズの中には、根拠の怪しいものが含まれている印象があるが、この本はかなりしっかりとした物証に基づいて理論が構成されており、その結論も概ね的を射ているものという印象を受けた。
モヘンジョ・ダロには核爆発によってしか形成され得ないガラス化した地面や高熱により気泡を発して溶けたレンガや熱で変形した壷などが存在し、それを裏付ける古代叙事詩(この呼び方は誤解を与えるので改めるべきだが)「ラーマーヤナ」「マハーバーラタ」「リグ・ヴェーダ」がある。世界的に有名な奇観のカッパドキアはその景観自体が核爆発によって融解した建物にも見える。その地下には核シェルターとしか考えられない8階層の巨大地下都市があり、周辺都市にも同様の地下都市が複数存在し、トンネルで結ばれている。サハラ砂漠のタッシリにはさらにその確信を深めさせる遺跡がある。カッパドキア同様の林立する奇岩の配置が、まさに碁盤目状の都市構造を成しているのだ。大通りもあれば広場もある。このことを知った瞬間、古代核戦争が目の前に事実としてはっきりと浮かび上がった。
余りにも明確すぎて否定しようのない証拠の数々を並べられているため、学校で習った人類の歴史がガラガラと音を立てて崩れてしまう、そんな痛快でかつ恐ろしい本である。