タイム・リープ―あしたはきのう (下) (電撃文庫 (0147))
余りにも余りにも良い出来だったので、読み終えた後に「ああ! もう一度この作品について一切知識の無い状態で読み直したい! そしてこの感動をもう一度!」と強く願った。
本当に、今まで読んできた本の中で一番『ワクワクした』
作品。
なお、巻末に収録されている《あとがきがわりに》は、高畑京一郎先生のデビュー作である《クリス・クロス》を読んでいないとちんぷんかんぷん(死語か?)だと思う。
こちらも名作なので、この作品に触れて、あるいはこのレビューを読んで少しでも興味の沸いた方は、ぜひ。ぜひ。
タイム・リープ―あしたはきのう (上) (電撃文庫 (0146))
2006年版アニメ「時をかける少女」に感動した私。同じ題材を扱った小説が存在することを知り、表紙のイラストに気恥ずかしさを覚えながら、読むことにしました。ここでの評価も良かったし。
アニメ「時かけ」は、何度も見てると決して神経質な方ではない自分にも、矛盾が見えてくる。しかし時を越えても消えないどころか、ますます強まる想い、が主題だから構わないと思う。
一方、こちらは一度読み終わると、かなりの方が、すぐ上巻の頭を読み返したくなると思います。実際、私も二度読みました。
高校生の日常の中で起こることなので、手の届く範囲でちんまりとまとまった話ではあるのです。それに大人が読むとやや照れ臭い初々しい恋愛話が少し。
しかし、ものすごくよく出来た話なのです。作中にも「ラベンダーのやつ」「車のやつ」と出てくるように、恐らくこの作者は、原田知世版時かけやバック・トゥ・ザ・フューチャーが好きで、そのタイムパラドックスを解決した話を書きたいとずっと思っていたのではないか、と思いました。それだけに、その整合性については本当によく考えられて書かれているので、特にアニメに興味のない読書好きな大人が手にとるにはやや躊躇するかも知れない表紙ですが、一読、いや二読の価値ありです。
タイムリープのきっかけになる出来事が、このストーリー全体のトーンからやや浮いてるのが気になるので、ー1。
攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX(2) (KCデラックス)
アニメが終わってからからだいぶ時間が経っていたので、発売したのを知らず最近買ったのですが
個人的にはアニメでは見られなかった細かいやり取りや、裏話が見れたのは当たりだと感じました。
ただ、躍動感やスピード感はアニメの方が圧倒的に良いです。(音楽もいいですし)
衣谷遊さんの絵が大丈夫で、降格機動隊SACが好きならぜひ読んで欲しいです。