ブラッドレイン [DVD]
「ハウス・オブ・デッド」という最低映画を撮ったヴーヴェ・ボル監督ですが、あれに比べるとこっちは100倍マシ。クリスタナ・ローケン嬢がコスプレで出てますからね。でも、さすがボル監督。あんなに輝いていたローケン嬢が、頑張ってセクシーシーンまで見せているのに、何だか魅力薄。すべてはボルのせいでしょう。
何だか画面が暗くてよく見えないし、ストーリーもグズグズ。アクションもダメダメ。それでも最後まで何とか楽しめたのはローケン嬢のおかげ。もうあのアヒル顔と体格のいいボディばっかり追っていました。
ポスターが素晴らしいです。映画見ないでポスターだけ眺めてりゃよかったかも知れません。どんな映画に出ていても、クリスタナ・ローケンは最高です。
ニーベルングの指環 [DVD]
前後編で合計三時間。監督と主なスタッフとヒーロー役の俳優はドイツ人のようだが、ヒーロー以外の演技陣は主に英米人で全編が英語。ストーリーは『ニーベルンゲンの歌』と『ニーベルンゲンの指輪』の混成のような。クリームヒルトよりブリュンヒルデがヒロイン格になっている。私は『ニーベルンゲンの歌』を念頭に見ていたので混乱したが、映画用ストーリーとしてこれはこれで面白かった。
『指輪物語』が、つまらないと感じる人間には何故にとことんつまらないか、この映画を見るとよく分かる。あの物語は支配欲だ権力欲だと言ったとて下半身が不在なのでダークさがない。この物語には欲望がむんむんとしている。「自分を倒せる男」を見つけた途端にすぐさま上に乗っかっていく昆虫並みに即物的な猛女ブリュンヒルデといい、楚々としながら小狡いクリームヒルトといい、いずれの人物も何かを激しく欲望している。一方、自分より長身のカマキリ系美女二人の板挟みにあうヒーローは腕っ節が強いだけで比較的淡泊、あまり賢そうに見えない。このあたりは「ヒーロー」という抽象体の正統な在り方なのかもしれない。この三角関係、どうなるのかしらー、と昼メロ的興味で見るだけでも迫力あるキャラとダイナミックなドラマに引き込まれ、その悲劇の徹底ぶりに、ここまでやるかゲルマン神話、と畏敬の念を覚える。
スピルバーグ映画をテレビで見ては「コレに二時間以上付き合わすなー(苛々)」となる自分が三時間熱心に見てしまったのだから、五つ星。
ターミネーター3 [Blu-ray]
1は文句なしに傑作。でも2は妙な大作感が出ていてあまり好きではない。1にあったB級映画愛というものが全く感じられない。要するに可愛くないのである。3はジョナサンモストロウ自体B級映画をこよなく愛する監督だけにB級感バリバリである。この辺が分かる人にはかなりイケる映画だと思うのだが?分かりやすく言うとダーティハリーシリーズにおけるテッドポストみたいなもんだから。少なくとも4よりは断然好きです。