Henri Cartier-Bresson in India
ブレッソンといえば、ヨーロッパだけでなく、世界中を旅し、写真を撮っているが、このインドの作品集もすごい。
ガンジーを撮っているのもすごいが、やはり「こんな時代があったんだ…」という記憶と記録の面での価値もとても高いかと思う。
このクオリティの写真は、ブレッソンの時代だから撮れたのだ、という言い訳にしたくもなる一冊。
MAGNUM PHOTOS 世界を変える写真家たち [DVD]
劇場公開時に観て感銘を受けた
“世界最高の写真家集団”マグナム・フォトのドキュメンタリーが遂にDVD化。
製作年は1999年と古いものの、
ちょうどフィルムとデジタルが混在している時期で興味深い。
そして、変わった作風のマーティン・パーが正式なメンバーとなったタイミングで
それまでの“マグナム=報道写真家”のイメージが変わりつつある姿が
うまくとらえられている。
すでにこの世を去ってしまったアンリ・カルティエ=ブレッソンなどの姿もあり
後世に残る貴重な映像であることは間違いない。
写真家としての意義や存在、写真の未来が、世界の第一線で活躍している
現役の写真家たちが語る言葉は、ずしりと重く心に響いてくる。
そして、DVD化されるにあたり、
本編には登場しなかったエリオット・アーウィット、デニス・ストックなどの
インタビューが特典映像として収録されるのは嬉しい。
値段は少々高めとはいえ、マグナム・フォトの崇高さが収められているDVDとして
写真集などと共に手元に置いておきたいと思うドキュメンタリーだ。
アンリ・カルティエ=ブレッソン 瞬間の記憶 コレクターズ・エディション (初回限定生産) [DVD]
彼の作品は、誰もがどこかで目にしているはずだ。
タイトルが語るように、人々に瞬間の記憶を与えてくれたカルティエ=ブレッソンのドキュメント。大戦後の世界の歴史を語る上でも貴重なドキュメンタリーとも言えるだろう。
老写真家が、好きな音楽をバックに代表作を語る退屈に感じる映像が、不思議に心地よさを与えていく。それは、おそらく彼と20世紀を代表する人々や哀愁と郷愁を感じる一瞬の情景と紡がれた共同作業により生まれたからだろう。
ポートレイト 内なる静寂―アンリ・カルティエ=ブレッソン写真集
ジャン・リュック・ナンシーによる序文も贅沢であるが、その言葉さえも色褪せてしまうほどブレッソンによる写真の一枚一枚から飛び込んでくるメッセージは大きい。作家、画家、作曲家などの肖像写真が多い。表紙のベケットやサルトル、カミュ、ボーヴォワール、ジャン・ジュネなど作家の写真はいろいろなところで掲載されていることが多くよく見知った写真が多いのであるが、改めてその写真そのものと対すると感動せずにはいれない。また知らない人の写真においても負けずにその写真の物語る声に引き寄せられ、その写真の前で一時立ち止まる。「内なる静寂」という題名通り、写真に撮られた人々の眼は自らの内面に向いているようであり、それゆえにか撮られた人の存在を間近に感じることができ、自らの心も奮い立つ。写真集としては安価な方ではないが、装丁もしっかりしていて、購入するのに躊躇しなかった、そのような一品である。
Henri Cartier-Bresson (Masters of Photography Series)
写真集というと大きくて重たいイメージがありますが、
この本は手頃な大きさなので、手元に置いて
気軽に眺めたい時にピッタリです。
Photofileは写真家の代表作をまとめているシリーズなので、
ブレッソン入門にはいいのではないでしょうか。
この本で見て気に入った写真があれば、それを収めた写真集を
改めて購入してもいいと思います。