ティファニーで朝食を [DVD]
原題は『Breakfast at Tiffany's』アメリカの小説家トルーマン・カポーティによる中編小説。
1961年にオードリー・ヘプバーン主演でパラマウント映画によって映画化された。
ニューヨークを舞台に、自由奔放に生きる女性主人公(高級娼婦)を描く。
映画としては凡庸。オードリー・ヘプバーンの美貌を楽しむ映画である。
ニューヨーク五番街にあるティファニーは宝石店であり実際には朝食は食べられない。
ジョニー・マーサー作詞・ヘンリー・マンシーニ作曲で
ヘプバーンが歌った挿入歌「ムーン・リバー」は名曲。
Breakfast at Tiffany's (Essential Penguin)
『ティファニーで朝食を』といえば、オードリィ・ヘプバーンの主演した映画化作品という印象が強く、しかも自分では見たこともないくせに「貧しいながらもいつかティファニーが朝飯前になる日を目指して頑張る新人女優の話」という誤った想像をはたらかせ、遠ざけていた私である。(本作品の主人公は正確には女優とはいえないし、頑張ってもいないし、そのくせ横暴でミステリアスでチャーミングなのだ。)
村上春樹による新訳が新潮社より発行されたため、そちらを手に取ったのだが、読み始めてすぐに自分が間違いを犯していることに気がついた。すなわち、この本はできるなら原文で読むべきだということだ。それほど、主人公ホリー・ゴライトリーの台詞は輝いているのだ。地の文においても空気やリズムは訳しがたいものであるが、とりわけ風味が失われやすいのは、詩に次いでは台詞だろう。登場人物の言葉がみずみずしく、心惹かれる作品は、できるかぎり原文で読みたい。
カポーティという作家は、長じては都会的な生活を送ったらしいが、心の深いところでは純真なものを抱いたままだったらしい。ホリーは、自宅での浮っついたパーティの最中で言う、"(もし彼女が有名になるとして)if it happens, I'd like to have my ego tagging along. I want to still be me when i wake up one fine morning and have breakfast at Tiffany's." 彼女の魅力の本質が表れた言葉だと思う。自分らしくあることは譲れない、と。
ある見方では、彼女は都会的なものと純真さとの間で引き裂かれているようにもみえる。しかし、なじんだニューヨークを捨ててまで自分のegoを通した彼女は、きっと都会的欲求を飼い慣らして、本当の自分でいられる場所を見つけたはずだ。彼女の置いていった猫のように。
少なくとも、カポーティはそれを信じて物語を締めくくったはずだ。
ティファニーのテーブルマナー
良い本の条件は,装幀が美しく,内容が簡明で,メッセージが明快で,しかも読む人の想像力を十分に刺激していること.以上を完璧に満たして余りあるのがこの本です.挿し絵を追うだけで,著者のテーブルマナーはどうあるべきかというメッセージの8割は理解できると思います.加えて短く簡明な英文.こういう文章を書ける人はすばらしいなぁ.私ははりきって息子に買ってあげたけど,残念ながらうちの息子たちが自発的に読み始めた年代は20歳前後のようです.欧米のテーブルマナーの必要性を感じる年齢は日本人の場合は高いでしょうから,きっと日本の場合,20代の青年の誕生日に贈る本として,いい感じですよ.
ティファニーで朝食を
村上春樹の翻訳という点にひかれて、初めてこの本を読んだ。
村上氏の翻訳は、相変らず淡々とした味わいで、過不足の無い感触だ。
映画も小さい時に一度見たきりでほとんど記憶に無い状態だった。
この小説を通じて、ホリデー・ゴライトリーはとても魅力的に描かれていて、楽しい読書だった。
女の子に振り回されるのが大好きな人には、とても楽しく読むことができるはずだ。
この本には、その他に3編入っている。
個人的には、最後に入っているクリスマスの思い出が、読後感がある短編でよかった。
自分が再び読み返すかは、今のところはわからない。
しかし、人には勧められる本なので、星は4つ。
少女時代 1集 - 少女時代(韓国盤)
全編を通して奇をてらった楽曲はないし抑え目のアレンジなのでどちらかといえば地味な印象ですが、彼女たちの歌声を最大限活かそうという作りになっていてとても好感を持ちました。単に十代の女の子が元気よく歌うだけでなく、素質のある人が訓練された上での、抑制の利いた、統制された爽やかな歌声です。「Complete」のサビで聞けるハーモニーなど本当に気持ちよくて「これがアイドル?」と思ってしまう程。一番好きなのは軽快な16ビートナンバー「Kissing you」で、美しいサビメロ、ストリングスやアコギを効果的に配した秀逸なアレンジ、それに彼女たちの爽やかな歌声が相まった上出来のポップスです。大げさですが製作者の音楽に対する誠意を感じます。残念なのは6曲目以降は曲そのものがつまらなくなってしまうことで、しっかり歌っているけど、アルバム全体の評価はかなり下がってしまいます。よって後半の出来は不満ですが、彼女たちの歌声に癒されたい人にはなかなかいいアルバムだと思います。