あはははは―「笑」エッセイ傑作選 (幻冬舎文庫)
原田宗典さんのエッセイの「濃縮版」とも言えるこの一冊は最高でした!!
...でも、この本はあまりにもオモシロすぎるので思いっきり吹き出
してしまい、電車の中ではハズカイ人になっちゃうので読まない方がい
いと思います。(私がやってしまったので)
落ち込んだりしている時に”フッ”を心地よい風を吹き込んでくれる本ですよ!
本当にオススメです!!!
ぜつぼうの濁点
「ぜつぼうの濁点」とは、いったい何を意味しているのか???
このタイトル、けっして意味不明ではなくそのままの意味なのである。
つまり「ぜつぼう」という言葉の「ぜ」についた濁点を擬人化した絵本なのだ。
あるひ濁点は主人である「ぜつぼう」という文字から離れていく。
主人のあまりに辛そうな姿(絶望ですから)を見るに見かね、
自分さえいなければ楽になれるのだ(切望に変わる)と別れていくのです。
舞台となる ひらがなの国の世界観が、実にシュールだ。
住人達は、ひらがなの形をそのまま擬人化した変な姿をしている。
や行の街では「やぶからぼう」「よめ」「ゆすり」などが登場したり、
大きな「おせわ」という奴がきて、勝手に拾われたりという調子で、
話しについていくの大変だが、次はどうなるかという興味はつきない。
実は、ボクもこれと似たような話しを思いついたことがある。
濁点が勝手に移動して、世界が変わってしまう様子を描いた絵本だ。
例えば、子どもが登校したら校舎が無くなっていて、代わりに
ゼッケンを付けたカッコウが待っている。
実は「学校」の濁点が洗面所の「石鹸」のところへ行ってたせい。
なんてことを、色々と絵探し的にやったら楽しいだろうと思ったのだ。
半濁点の「°」がコロコロと転がって行くなんてのもアリかな。
ひょっとしたら、同じことを誰かが考えているかもしれませんね(笑)
要は何が言いたいかというと、くだらない思いつきも徹底的にやれば
作品になるんだなってことです。
十七歳だった! (集英社文庫)
十七歳の健康な少年だった人なら、多少は心当たりがあることばかりだが、これを全部やっているのがすごい。恥ずかしい青春が惜しげもなく披露されている。でもきっと作者はもっと本には書けないくらい恥ずかしいことやバカバカしいことをしている筈だ。それを思わせるポテンシャルが文章から感じられた。楽しくて懐かしい時間が過ごせた。