巨大通信ベンチャーの軌跡 ブロードバンドをめぐる攻防
官僚出身の著者がアッカ・ネットワークスというADSLのベンチャーを立ち上げたときのお話です.
通信会社というのは例えADSLであっても莫大な設備投資が必要で,ベンチャーなんかで本当にやれるのかと思いますが,天才カリスマ経営者ではない著者がとった戦略は官僚組織を作ることだったようです.つまり,個人プレーではなくそれぞれの分野の専門家を雇い組織で仕事をするという事です.「官僚」というとあまりよい意味で使われることが少ないのですが,著者の言葉を借りるならば「官僚的」と「官僚組織」は違うとのこと.なるほどです.
金銭的には官僚を続けた時とほぼトントンだったとのことで,チャレンジしてみましょうということですが,それなりに成功してトントンかという気がしないでもないです.しかし,カリスマでなくてもベンチャーのやり方があるというのは新鮮でした.