ぱんぷくりん (PHP文芸文庫)
宝船の神様たちは、船に乗っているのに救命胴衣を付けていない。
少年に指摘された神様は、
「つけてたら、人間に救助してもらえないでしょ」
いいなあ。
必ず救助してもらえると信じているんだ。
だって、神様も人が信じなきゃ、人を救えないものね。
黒鉄さんの絵、
見てるだけで
ほおが、ゆるむのを かんじました。
眠りにつくときに、
ちょっとながめて、
ゆったりと眠りましょう。
坂本竜馬 (PHP文庫)
龍馬関連で一冊選べと言われれば、書簡集を選ぶべきだろうが、初心者には劇画である本書も棄てがたい。幕末の雰囲気がよく出ているからだ。
著者の資質的には新撰組の方があっているのだが、以下の表紙のカバー裏の言葉が「自由」を強調しがちな後世の研究家に、平等(龍馬の言葉では「均(なら)し」)の重要さを気づかせてくれる(自由を強調することは龍馬の活動が自由民権運動に繋がることからも間違いではないが)。
「平等」は、当時ではあたりまえでなかったが故に重要だったし、国に殉じる覚悟を持った龍馬が「自由」よりも「平等」を重視していたであろうことは頷ける。龍馬の経済活動を通じた革命志向に関して認識するには、他の書籍が必要になるが、このカバーの言葉だけでも本書は価値がある。
「龍馬さんはね、そりゃ怖かった、ト。
『龍馬さんが来た!』と言うだけで泣
いていた子は泣き止み、外で遊んで
いた子は家に逃げ帰った、 ト。ある
日、龍馬さんが通りかかって『いず
れ均(なら)しの世が来るぜよ』と、ひひ
ばあちゃんに言うた、ト」
祖母が語ってくれた、曾々祖母(ひいばあ)さんの
目撃談である。曾々祖母さんに、何の
つもりで龍馬さんがそんなことを告げ
たのであろう?
僕は土佐の産である。幕末への僕の
扉の前には、龍馬さんが立っていた。
龍馬さんは笑いながら、扉を開けて
くれたーー。 著者
千思万考
日曜お昼のテレビ朝日系列番組に黒鉄さんの同名の人気コーナーは欠かさず観ている。氏の博識にいつも感心していて、本にすればいいのに、と思っていたら本になっていた。本書で特に印象に残ったこと。家康の価値が「権力」にあれば、真田のそれは「義」にあり。「義」は「意地」によって支えられる。経済欲や権力欲などは「義」の前には光を失う。欲は一代で蒸発するが、「義」は末代にまで遺って作用し続ける。多くが寝返るなか最後まで豊臣側について義を通した真田幸村の本が無性に読みたくなった。
太陽にほえろ! 2001 [DVD]
館さんの山岡係長はずっとリアルタイムでみてきましたが、今回に限って言えば、金子さんと大路さんの動きに焦点を当てすぎたという感じでした。 かつて、「太陽」のCPだった方が企画していたのですが、「過去の栄光に拘りすぎて本当の物作りを忘れていた」と著書に記してありますが、確かにそれもあるかも知れませんが、それは、プロデューサーや監督の腕次第だと思います。 また、その方は著書に「太陽」は自分と製作会社側のCPと故人となったチーフライターでできたものと記してありましたが、何か、ドラマを私物化している気もしました。 今は、いろんなシリーズものでも、プロデューサーは交代しているんです。 「太陽」のCPだった方々は原作という型で身を引かれ、新しい方に任せてみたらいかがでしょうか? 基本はそのままにしながらも、それに囚われず新しい要素を取り入れたら、もっといいものが作れるかも知れません。 それに期待することにするという意味をこめて、星も3つにしました。 話をこの作品に戻すが、大路さんが刑事役にはまっていたのは意外でした。 あ、そうそう、勿論、館さんがボスでお願いします。 あと、後年、放送された、西部警察はビデオ撮りだったが、これはフィルムどりだったので、これも高く評価したい。 アクションはフィルムでないと絵になりませんから。
また、これがビデオ撮影だあったら、つまらなくなっていたかも知れません。
今後作るときもそうしてほしいのと、それに高く評価する意味をこめて、さらに星を加え、4つにしました。