うさぎとマツコの往復書簡
サンデー毎日の人気連載の書籍化。
二人とも極めてまじめ。
薄々気づいていましたが、
通しで読むと、
本書、まじめ対談だと気づきます。
何がまじめって、
話題が、
自分自身の身体に限定されず、
視線先に社会を捉えた批評が展開されているところ。
週刊誌にありがちな軽いエッセイではありません。
二人とも自分の身体性を考え抜いているから、
その延長線で、
頭でっかちなそこいらの評論家より、
数段鋭く社会を語っています。
言葉については似たタイプ(硬派)で、
二人の間に相乗効果が起こって、
こんなに濃い1冊ができたのだと思います。
対談が収録されているので、
連載の読者の方も買う価値あります。
二人のキャラ、関係が伺えて笑えます。
お勧め本です。
あまから人生相談
マツコデラックスさんが読者からの相談に答えた
連載を纏めたものです。
レディースコミックでの連載であるがゆえに、相
談者は全員女性で、内容も不倫、友人関係、夫と
の揉め事、嫁・姑関係と、女性であれば一つでも
思い当たる節のあるテーマが取り上げられています。
テレビでは"毒舌"が売りのマツコさんですが、こ
こでは至極真っ当に、冷静で的確なコメントが光
ります。そこには、男性でも女性でもない"マツコ"
さんだからこそ見える物事の本質が浮かび上がっ
てきます。
相談の最後に「がんばってね」等、励ましの言葉
が添えられているものもあり、マツコさんの人柄
を感じさせます。
TVで魅せるマツコ節とはまた違ったマツコデラッ
クスが味わえる一冊です。
世迷いごと
この作品は、雑誌連載の「語りおろし」であることが、末尾に記されている。
口述筆記に相当アレンジした(いかにもなマツコ口調(オカマ口調))文体であること。
また、コラムの真髄であるべき論旨の組み立てなどもオカマいなしに、ダラダラとマツコさんに語らせたものを、イージーに編集した印象を受ける。
従って、本作品をマツコさんが自ら書き綴った作品なら、多くのレビューのように「コラムニスト失格」とも言えよう。
しかし、売らんかなの緊急出版という実態を考えれば、双葉社の編集さん(雇われライター?)の力量こそ批判すれ、マツコさんを槍玉に挙げるのは的外れだろう。
次に、世間の誤解がここにも凝縮されているが、マツコさんを「毒舌」とばかり受け止める人の多いことに呆れる。
彼女のような立場の人が女性それも本書で並ぶフェミニンの濃い女性にアンビバレントな感情(自分には成れない者への憧憬と、それが故の物足りなさへの怒り)を抱くことは、オカマさんの語りを聞いたものなら容易に分かること。
このアンビバレントさは本書で余すことなく語れており、今井某等のナンシー関さんのパチモンとは一線を画す、マツコさんならではの感性で、20数人の女性を丸ごと語った「愛ある叱咤」にして「恋焦がれる嫉妬」を堪能できる。
ナンシー関さんの名前を出したことでいえば、彼女はあくまでブラウン管(死語)の外からずーっと見つめての寸鉄人を刺すスナイパーであり続けた。これに対して、マツコさんはブラウン管の住人になることを受け止めており、敢えて言えばコラムニストの肩書きを売文家と読ませることも受け止めていると思う。(サイン会で言葉を交わしたが、素とキャラの使い分けをすごくされていた)
ナンシーさんが孤高のスナイパーとするなら、マツコさん愛あるテロリストか?
その思いのままをガンガンと語りつくした本書は、掲題のとおり、オカマの語り(本来のマツコ節)が好きなものには、迷わず★5つです。
しかしまぁ「辛口」「毒」こそコラム的な読み方が多いってのは、おすぎあたりの悪しき遺産なのですかね?
日本に正しいコラムニストが育たないのは、読む側の資質なのかなぁとまた思わされました。
マツコの部屋 アンタがいるから素直に笑えないのよ 編 [DVD]
毎週放送欠かさず見てます〜!!
あのぐだぁっとした感じと、マツコ・デラックスのマジギレが半端ないっ!!
DVDまってました!!
特典映像、ピー音が外れたやつもあるみたいだし、
この写真すごいし、
これは買い!ですな。
発売日楽しみです〜。