ラフマニノフ: ピアノ協奏曲第2番ハ短調&第4番ト単調
この演奏で一番優れていると思ったのは、アシュケナージのピアノとオケのサウンドが見事にバランスよく演奏されていること。決してオケに負けることなく、かといってオケが遠慮しているわけでもなく、その天秤が見事につりあっていると思いました。
冒頭部のピアノの序奏で敢えて若干のアルペジオにしていることに面を食らうかもしれませんが、第3楽章のオケとピアノの、よい意味での「せめぎあい」は感動モノです。『のだめカンタービレ』で初めて聴いた人もそうでない方も、この演奏は聴く価値が大きいと思います!
Amsterdam: A Novel
~イギリスの政治や、タブロイド新聞の世界など、ちょっぴりディープな大人の世界が展開されていって、魅力的だと思います。イギリスにある程度の期間住んでいて、高級紙だろうがタブロイドだろうが、ガンガン読み漁ったことのある経験を持つような人(そんなヤツいないか?)とにかくイギリス度の高い大人にオススメ。
私はIan~~ McEwan大好きですが、イギリスに行ったことがない、イギリス大嫌いという人(そんなヤツいるかな~?)には、読みづらい作家なのかもしれない。
物語は、亡くなった女の過去と、政治家のゴシップ(どんな醜聞かは、読んでのお楽しみ!)をテーマに、じっくりグダグダと進んでいきますが、最後のクライマックスは、スリリングで面白く読めます。McEwan上級者にな~~ると、このグダグタ感がたまらなくなってしまいます。アディクティブでございます。
このノンフィクション的な込み入った世界を構築する、緻密な筆づかいと、ビックリするようなフィクションの展開を、自在に使い分けるところがMcEwanの魅力です。
万人におすすめはできないかもしれませんが、一度ハマると、抜け出せません(笑)。~
フィガロヴォヤージュ”かわいい”の宝箱、アムステルダムへ (HC-ムック)
旅行に行く時、観光名所をメインにまわりたいなら、普通のガイドブックだけで事が足りますが、あまり観光客が行かないようなお店やスポットが載っているフィガロ・ヴォヤージュは、一味違う旅をしたい時にとても貢献してくれます。何冊か持っていますが、場所によっては「うーん、情報が偏り気味で、ちょっとイマイチかな」と思うこともあるのですが、この号は非常にバランスがよく、アムステルダムに旅行に行った時、大活躍でした!!
アムステルダムは、先に旅行に行った人に聞くと、飾り窓やクスリといったダーティーなイメージに加え、とにかく食事がマズイとの情報がかりで、お洒落とかかわいいというようなイメージは全くなかったんですけど、このフィガロに載っているお店はそんな悪いイメージを覆すほどの魅力のあるところばかり。独特の雰囲気がある運河の街とあいまって、とても良い思い出が残りました。