私は日本を守りたい
きめ細かく、持論を述べており、
野党であれ、与党であれ、キャリアを積めば、
保守の論客となりうる人物だろう。
外交、安保政策でも、実務に踏み出せば、
将来の宰相候補にも、出てくるだろう。
日本のサツチャー現れり。
百人斬り裁判から南京へ (文春新書)
70年前の百人斬りと言われた、旧日本軍の中国大陸での残虐行為が虚構であることを公の場で立証し、遺族の名誉回復を目指した裁判日記です。百人斬りはどう考えても合理的ではなく、そのことが冷静に議論できるようになるまで相応の時間が必要だったこと、その時間の経過を経ることで完全な証明が難しくなっていることにある種の矛盾を感じずにいられません。
裁判の結果はどう見ても具体的で合理的な判断基準を示したとは思えず、司法の政治的な責任回避、としか(この本を読む限り)思えません。そうでなければ、現状の裁判制度そのものにある種の欠陥がある、ということになるのではないでしょうか。
戦後の戦犯に対する裁きの問題点は様々指摘されていること。また、一旦、国家間で決着した戦後賠償を決着後も五月雨式に対応してきた日本政府の姿勢も素直に考えると、問題があるでしょう。(困難なことは重々承知で)客観的に論点を明らかにし感情論を捨て、問題は問題として認識し、このように提起していくことが優れた民主主義国家の議論のあり方だと思います。