ロードス島戦記 【PCエンジン】
懐かしさからどうしても遊んでみたくなり(コレクションも)購入させて頂きました。当時としては最高峰のオープニング!これだけでも満足です。今は懐かしい声優(現在の声優界の重鎮達W)に心躍ります。昔の少年、少女達で同じ気持ちの方々。是非、プレイしてみては。如何。
ロードス島戦記
オリジナル・ビデオ・アニメ「ロードス島戦記」のオリジナル・サウンドトラック I作目(~IIIまである)。音楽はアレンジャーとして有名な萩田光男。彼が得意とするシンセによるインストゥルメンタルが軸になっている。
制作者によると「『ロードス島戦記』の音楽は『東洋と西洋の融合』をテーマにした」そうだが、大体その通りの作品に仕上がっている。ちょっと異国的で、不思議な、ファンタジック・メロディーの集合体だ。ちなみに、オープニング/エンディング曲は「歌入り」。これがまた、どちらも素晴らしい名曲なのだ。
オープニングはパーソナルなラヴ・ソング「Adesso e Fortuna~炎と永遠~」。「私を背中から抱きしめて。…さめやらぬ指先で想いを綴る。」と歌うスローテンポのバラード。詞・曲は新居昭乃。
エンディング「風のファンタジア」はビートが入り、若干ロック的な盛り上がりも見せる。「…風の妖精 羽を広げて。時間の谷間を光の速さで走れ…」など雰囲気のある歌詞が秀逸。「さあ眠りなさい。この胸で。」など母性を感じる部分もある。詞・曲は伊藤薫。
両テーマを歌うのは、ムーブメンツのヴォーカル:シェリーこと、加藤いづみ。ちょっと甘えたような少女声を、思い切り引っ張り上げるこの歌い方は、アニメならでは。
彼女は後に高橋研に見出され、ソロとして「好きになってよかった」など、もっとナチュラルなポップ曲を歌うようになるが、彼女のアダルト・チルドレン声には、本作のような悲しげでピュアな曲の方が合っていた感じがする…。
星1つ分減点になっているのは、ちょっと手抜きの外装のせい(苦笑)。マキシ・シングルによくある、背表紙が無くCDが外から丸見えになっているタイプなのだ。アニメなんだから、綺麗な背表紙を付けてくれた方が良かったのに。
ロードス島攻防記 (新潮文庫)
聖ヨハネ騎士団に興味を持ち、この本を購入しました。
小説というより歴史解説書といった感じですが、大変分かり易く厚さも調度いいです。
現存するこの騎士団の起源は十字軍時代に遡ります。
エルサレムの病院から始まった騎士団は次第に軍隊的組織へと変貌、各地を転々としロードス島に落ち着きます。
物語はロードスに攻め入るオスマントルコ軍と、迎え撃つ騎士団の攻防戦が緻密な筆致で描かれています。
若き3人の騎士アントニオ、オルシーニ、ラ・ヴァレッテ、トルコのスレイマン大帝らを中心に、誰を英雄視する訳でなく物語は淡々と進んでいきます。
中でもオルシーニはとても魅力的です。
アントニオとオルシーニの絆、オルシーニの最期、敵ながら天晴れなスレイマン大帝、ロードス退去後のアントニオの生き様は胸を打ちます。
ラ・ヴァレッテのトルコへの執念と騎士としての手腕は、放浪の末移住したマルタ島にて晩年発揮されます。
(彼の名前がマルタの首都名になっている)
その他、当時の貴族の在り方やライバル騎士団の末路など興味深い記述が満載です。
機神幻想ルーンマスカー
富士見書房版所有の上で、あえて購入しましたが、内容はカバー換えの“新装版”ですな。旧版所有者としてみれば星1つ?
某紙で連載開始(再開?)とのことなので続刊が今度こそ刊行されることを期待して、上記の評価とういことで。過去の原稿があっても加筆修正の嵐か?(旧版でも凄かったw)
何とかドラゴンマガジン連載分まではつつがなく目にできることをホント期待したいです。
ロードス島戦記―灰色の魔女 (角川文庫―スニーカー文庫)
水野良のデビュー作ということになります。つまりアマチュアとして書いた作品です。確かに今の水野良のレベルの作品と較べて読み返してみると、荒削りです。展開も文章も描写もキャラクターも、非常にアラが目立つ気がします。でもやっぱり面白いです。裏を返せば、著者水野良はここからスタートして作家としてかなりレベルアップしたということでもあります。
主人公パーンにすんなり感情移入して、冒険の世界へと旅立つことができます。ワクワクできます。まぁ、作中のパーンはワクワクしている場合じゃないかもしれませんが……
強いて難点を挙げるなら、以降の水野良作品の主人公はどれも父親の陰を引きずっているというワンパターンな設定を持っています。本書『ロードス島戦記―灰色の魔女』のパーンもそうです。しかもこの巻だけでその設定は片づいてしまいますし。
テーブルトークロールプレイングゲームのリプレイとして始まったロードス島シリーズ、この本から大きくなりました。ヒロインのハイエルフ、ディードリットのプレイヤーは実は男性だったそうですが。それが後には永遠の乙女ですから……
とにかくロードス島の世界を楽しむならば、本書から始まるロードス島戦記シリーズが一番でしょう。後のシリーズは多少蛇足感がともなってしまいますので……
今の観点から振り返るとアラが目立つ、という点で本書の評価は☆-1です。