【スマイルプライス】 白いカラス Dual Edition [DVD]
原題は「Human stain」で直訳すれば「人間の染み」。
人の心の奥にある、醜い影をさらけだす話です。
といっても、普通に暮らしていれば誰にも見せずに済んだ(自分でも気づかずに済んだ)一面なのに、
予想外の事態に直面して、選択を迫られ、あげくにしかたなく選んだその行動を「染み」と言われても・・・という気はします。
原作を未読なのでよくわかりませんが、テーマが重い分
全体的にオフビートで、淡々と人間の尊厳とか、人種差別の問題とかを
語られるので、ぶっちゃけ爽快感にはかなり欠けます。
ですが、キャスト陣がメチャクチャ豪華・演技派揃いで、
画面を見ているだけで圧倒されます。
アンソニー・ホプキンス、ニコール・キッドマンは言うまでもなく、
エド・ハリス、そして何といっても、ゲイリー・シニーズ!
登場した途端から、何かツラい事情をかかえていそうな(笑)存在感が、個人的には超好みです。
アンソニー・ホプキンスの役について、
ネタバレになるので、絶対に見てから知って欲しいのですが・・・
「そんな人」って、実際に居るんだ、と驚きました。
劇場公開時はミニシアター単館系ながら、テーマのせいもあってか年配の夫婦層で満席でした。(関西の話ですが)
ハッピー フィート [DVD]
※なるべく少なくしますがどうしても一部ネタバレがありますので注意してください。
私はタイトルとあらすじを見て、ディズニー的な歌って踊って途中ハラハラドキドキしてもあくまで安心してみていられ最後はハッピーエンドとなる、いかにもアメリカ的なエンターテインメント作品を期待して観ました。なので予備知識無しでそのような物を期待してみた上での感想、評価です。
一言で言えば一部の描写がえぐかったです。あらすじに書いていない内容である後半の描写に関して、先に述べた安心して見ていられる枠をはみ出していたと思います。
監督がある種の主義主張を持っていてそれを前面に出した結果なのか、それともリアリティに拘りがある監督だった為なのかは知りませんが、メッセージ性が強い事自体は個人的には別に何の問題もないのですが、その為の描写の一部が必要以上にリアリティがあり観ていてきつかったです。特に終盤の三日でうんぬんの件や背中にひっついてるものを観た時は、この映画は一体どこへ向かっているんだろうと思いものすごく不安でした。
歌や映像はすごく良かったと思いますがそれ以外のストーリーやストーリーの見せ方、演出面に関して私ははっきりいって楽しく無かったですし一部不快でした。少なくても後半に連続であった様々な描写の後であのような結末を見ても私はハッピーになれませんでした。またやりたい事を全部入れた結果終盤はかなり散漫としていて、結局何を一番見せたいのだろうかと感じました。
私が子供の頃ドラえもんのアニマルプラネットや雲の王国、ジャングル大帝を楽しく見れたことを考えれば、別に子供が楽しめないなどと言う気はないですが、少なくても大人がタイトルから連想して何も考えず能天気に楽しむにはいまいちだと思います。
これが仮に映画を見る前に内容を知っていればまた違った感想になると思いますが、とりあえずこのタイトルとこのパッケージとこの内容紹介(↑に書いてある「最高のエンターテイメント!そして、最高にハッピー!」とか「アデリー・ペンギンの5人組“アミーゴス”、そしてロックのカリスマ、ラブレイスと出会い、次第に自信とリズムを取り戻していく」の部分)でこの内容はどうなんだよって事で星は3つです。
ハッピー フィート [Blu-ray]
本作は立派なメッセージ映画である。
イメージだけで捉えると「マダガスカル」や「アイスエイジ」と同系統の「ファミリーアニメ」かと思うが、
中身は結構シリアスだ。
歌を歌うことのできないマンブルは、仲間の皇帝ペンギンたちから「疎外」され、群れを追い出される。
ゆえにマンブルは、外の世界でアザラシたちと戦い、彼らが「エイリアン」と呼ぶ人間たちとの関わりも生まれる。
これが結構重たい雰囲気であり(笑)、子供たちが観たらちょっと違和感があるかもしれない。
ミュージカルのような壮大なシーンを多く採り入れているが、楽しい、というよりもマンブルの「浮き出し」が
目に付いてしまう。
まあそれが本作の狙いであり、人生の厳しさをペンギンで描いた「ヒューマンドラマ」という感じだ。
声優陣は豪華で、イライジャ・ウッド、R・ウィリアムズ、N・キッドマン、H・ジャックマン、そして惜しくも早世した
ブリタニー・マーフィーまで、一体いくら掛かってんだ(笑)的な面子が並ぶ。
ブルーレイはもともとアニメーションとの融合性は抜群なので、青い空と白い雪のコントラストが「売り」の本作は、
HDに最も向いた一作といえよう。
ただし、特典映像はオールSD収録である。星は3つです。