チーム・キットカットの きっと勝つマーケティング―テレビCMに頼らないクリエイティブ・マーケティングとは?
テレビCMが効かない、マスマーケティングが消費者に通用しないと言われて久しいですが、この本はテレビCMが効いていた時代に、中心でご活躍されていらっしゃった筆者が、「キットカット」という仕事を通じて、新しい広告・マーケティングの姿を、1つの成功体験談をもって綴られた、大変貴重な書籍ではないでしょうか。
クリエイティブ・マーケティングのスタンスとして重要なメディアニュートラルの考え方も本書を通して理解でき、これまで軽視されていた「BLT(料金が決まっているマスメディア以外の媒体)」を活用した事例も箇条書きで紹介されています。具体的なアイデアを膨らませるには十分ヒントになると思います。
また、この本は関橋さんが著者になられていますが、本文中何度も出てくるように、チームとしての取組みを非常に重要視されています。岩井俊二さんをはじめ、このプロジェクトに関わったスタッフだけでなく、クライアントであるネスレの社長の寄稿も盛り込まれてあります。
クライアント、広告代理店、クリエーターの立場から、どうキットカットという「ブランドを創っていったか」その様子を垣間見ることもできるのも本書の特長と言えます。
この本をきっかけに次世代広告・マーケティングのスタンダードとして、業界が取り組むことができれば、企業も生活者にとっても、イマより面白い世の中になるのではないでしょうか?
広告代理店で働いている方はもちろん、企業の活動を応援するポジションでシゴトをされている方は必読。私のようにウェブサイトのプランニングを仕事にしている人にとっても重要な考え方だと思います。
※本書に収められている「クリエイティブマーケティングの極意24」「11のアティテュード」は必見!私もアティテュードは、目の前のモニタ横に貼ろうと思います。
インサイト
とっても読みやすくて、わかりやすいです。
比較的本を読むのが遅い私でも2日間で読み終えました。
ビジネス本というよりは、「ちょっと厚めの雑誌」や「長めのコラム」を
読んだに近い読後感です。
「インサイト」というと、消費者心理を探る全く新しい概念や方法論のように
聞こえますが、今までも、成功事例等きちんとマーケティングを実施していた
ものについてはとくに、すでにやっていたこと。
ただし、きちんとやっていないことの方が、すなわち、消費者のホンネ(=インサイト)
を洞察しきれていないことの方が実際は多いのだと思います。
だからこそ、その重要性・必要性が再認識されてきたのでしょう。
この本が出てから焼く2年半たちますが、すっかり「インサイト」という言葉も
定着した感があります。
この本は、そうした重要なことをわかりやすく多くの人に伝えたという意味で、
とっても良い本だと思います。
とくにマーケティング初心者にはぜひ読んでほしい本です。
ただ、読後感があまりに軽すぎて、なんとなく物足りなさを感じたので
星4つにしました。
エコ*コモノ―お菓子のパッケージをリサイクル
買いたくなってしまいました(笑)。チロルチョコの包みが好きなんだけど、ゴミにしかならないんで後ろ紙引かれる思いで捨ててました。
でも、この本に出会ったからは捨てないぞ! 普段、あまりお菓子はたべない私ですが、小物作りのために食べる機会が増えそうです(笑)。