仏陀L(紙ジャケット仕様)
1988年6月21日発売のメジャー1stアルバムが遂に再発されることになった。ラインナップはVo.大槻ケンヂ、B.内田雄一郎、Pf.三柴江戸蔵(三柴理)、Dr.美濃介(みのすけ、ex.有頂天)、G.関口博史(ヒロシ、ex.奇形児、ばちかぶり)。「Submission Hard Punk」と副題がついているように、音は基本的にはハード・パンクと言った趣である。しかし、とんでもないオーケンのVo.、迫力あるドラミング、美しいピアノの旋律、オカルトっぽい詞、個性的な楽曲等は特筆に値する。私は昔この作品で初めて筋少の音楽を聴いたが、それまで聴いたことの無いタイプの楽曲ばかりで、完全に度肝を抜かれてしまった。今でも筋少のアルバムの中で最も好きな作品である。その後すぐ『SISTER STRAWBERRY』『ナゴム全曲集』の2作品も耳にしたが、それぞれ本作とは違う意味で度肝を抜かれ、完全に筋少の虜になってしまった。
ただ、三柴在籍時の筋少のサウンドは、三柴が脱退し橘高・本城が加入した『猫のテブクロ』以降大きく方向転換することになる。90年代の筋少サウンドが好きな人には本作は少々受け入れ難いかもしれない。
収録曲だが、再発前CDと同じく以下9曲の模様。自主時代の楽曲の再録音+(当時の)新曲という構成だ。
1. (黎明〜)モーレツア太郎
2. 釈迦
3. 福耳の子供
4. オレンヂ・エビス
5. 孤島の鬼
6. サンフランシスコ
7. イタコLOVE 〜ブルーハート〜
8. ノーマン・ベイツ
9. ペテン師、新月の夜に死す!
「釈迦(シングル・バージョン)」「高木ブー(大)伝説」及び「パンクでポン」の3トラックをボーナスとして追加収録してくれれば言うことなしなのだが...。
色即ぜねれいしょん [DVD]
この作品の舞台は1974年、主人公は高校一年。幸せな家庭に生まれ、ボブ・ディランに憧れてギターを弾く文科系男子高校生。グレる理由もないのがコンプレックスという主人公。(笑)
平凡すぎる少年のありきたりな日常は、背伸びしようともせず、ひねくれるわけでもない。ただただしょぼい時間が流れていくだけ。苦悩より煩悩が勝るところが微笑ましい。(笑)
当時の日本は学生運動も完全に下火になり,若者たちは今風に言えばゆる〜い生活を送っていました。政治の季節は終わり、革命に敗れた学生くずれがいまだに理想を追っている。「悩めるのは自由の証」「さよならだけの人生じゃつまらない」「別れの後には出会いがある」などの、ユースホステルの世話人・ヒゲゴジラのくさいセリフが時代を感じさせます。夢を諦めるには若過ぎ、社会に戻るには歳をとり過ぎた男の悲哀がよくにじみ出ていた。
そんな中、いつの時代も同様でしょう、高校生の頭の中はセックスのことでいっぱい。(笑) でも、主人公たちが事あるごとに「フリーセックス」と叫ぶわりには、なかなかセックスに結びつかない、そんな日本人的な奥ゆかしさが笑える。
文化祭で主人公は自作の歌を披露することに。甘ったるいフォークソング系の歌を歌う予定だったけれど、ヤンキー達の歌うパンク(?)な歌に対抗して、歌ったのは彼の性衝動を前面に押し出したパワフルな曲。「歌は武器になる」と言った家庭教師の言葉が実感できる瞬間だった。このシーンは中々よかった。
全体を通じて大きな感動はなかったけれど、切なさや懐かしさは確かにありました。ただ、傑出した青春映画とまではいきませんでしたけど...。
ばちかぶり姫 (ヤングジャンプコミックス)
玄田行の名前改めた山本夜羽の短編集。
マンガは娯楽のためにある、と考えるとこのマンガを読む気はうせる。読むと、心の深い部分が抉られる気がする。行き過ぎた自意識が、精神のバランスを失って、世界にどこにも居場所が無くなって、崩壊しそうな不安感が際限なく示される。
大抵の物語は、世界が見捨てて居場所がない「こんな私」でも生きてていいんだ、というナルシシズムに回収されるのが現代日本のイマジネーションの基本。けど、ナルシシズムは、現実とぶつかって壊れる運命にある。その壊れた自分を抱えながら生きていく様が描かれていく。
高校時代の幻想の彼女を思い続け、現実の彼女に出会ってもその幻想から逃れられない『クレイジーフォーユー』枯れてしまった才能に絶望しながら才能ある女性に狂ったように嫉妬する『言葉は海、そして水の泡』
僕は、好きな作品です。書評に宮台真司さんが「この世には、不自由な人間だけが知る自由がある」というフレーズがお気に入りで、購入しました。
色即ぜねれいしょん 【限定版】初回限定生産 [DVD]
待望の田口トモロヲ監督作品、第2弾!
今回も役者初挑戦のバンドボーカルを起用しての作品。
1作目「アイデン&ティティ」では銀杏BOYZ・峯田和伸が
全身で魂をしぼった演技を披露。
2作目の黒猫ちぇるしぃ・渡辺大知くんはどう演じるか。。
脇を固める俳優陣も最高です
テンポもよく青春の爆発を表現。
不器用にもかわいらしい、いとおしい作品です。
昔、ナゴム・レコードがあった [VHS]
とりあえず出演バンドの面子がヤバイ。
わかる人なら震えるような面子。
筋肉少女帯(三柴在籍時)、ばちかぶり、人生、死ね死ね団、木魚、ゲンドウミサイル、etc・・・
個人的には各バンドあと1曲づつぐらい収録してもよかったんじゃないかな?と思ったが、
80年代のインディーズブーム真っ盛りの情熱を伝えるには十分な内容である。