東京原発 [DVD]
役所さん演じる東京都知事の爆弾発言がもたらす社会派コメディー(コメディーですよね、これ)で、楽しめる作品であるのは間違いないです。
世論を「原発」に発し、もっとエネルギー資源に対して対岸の火事ではなく己が問題に意識してもらおうという狙いのもと、突拍子もない発言をする都知事も都知事ですが、そんな思惑に当初が気付かずに右往左往する都丁幹部達。まったく人事のような発言はホントの現職の方達も、実は似たり寄ったりなんだろ~な~と想像させ、背筋に冷たい汗を感じると共に妙に笑えます。
原発に関する説明のクダリは巻き戻して何度も理解するまで見て、考えさせられました。
実際、原発は大量の水が必要であり、またもしもの時の被害を想定して沿岸部に設置されている訳ですが、この映画を見れば、まさに土地さえあれば何処にでも誘致可能な訳で、TVなどで見る住民の反対運動が明日は我が身ではって思えてなりません。
笑いながら、一つ賢くなれる秀作だと思います。
放射能で首都圏消滅―誰も知らない震災対策
読んでよかったです。
浜岡原発の問題が、こんなに緊急性の高い、
重大な問題だとは知りませんでした。
まさか関東に住む私たちが被爆するなんて想像できなかったけど、
この本のおかげで、それは大げさなことではないということが
分かりました。
チェルノブイリの事故から、今年でちょうど20年。
同じ結果を生まないためにも、ここで書かれている事実を
多くの人が知る必要があし、行動する必要があると思いました。
内容は衝撃的でしたが、
専門的な話も、できるだけ平易に丁寧に書かれていて
データなどの裏づけも明解でした。
中高生でも理解できるのではと思いました。
知事抹殺 つくられた福島県汚職事件
福島県・佐藤前知事の原発問題に対する取り組み姿勢、地方自治に対する国・知事会との戦いなど、氏の政治心情・基本姿勢が良くわかる。
また、現在起こっている検察の暴走問題などについても理解を深めるためには非常によい本だと思う。
検察の取調べの実態など生々しく描かれている。
福島県民だけでなく、原発問題、地方分権問題、検察問題を知る上では必読の書といえるだろう。
原子炉時限爆弾
著者が警告している原子力発電の政策、建設基準そして企業体質が、2011年3月11日に現実の問題として問われることになった。本書の提示している内容に照らして、この24時間の電力会社、原子力安全保安院、政府の情報公開の仕方、それに加えてマスコミに登場する大学の先生がたの解説を聴くと、かれらが何を隠そうとしているのか/隠したいのか、いかに見え透いたその場凌ぎの発言に終始しているかが見えてくる。
著者がこの本で訴えている危惧が本物の恐怖となって迫っている。原発のメリット/デメリットという次元ではなく、安心して暮らせる社会をどのように創るのかを考えさせる一冊だと思う。まだ、考える時間が残されているのであれば。
僕と彼女と週末に [DVD]
幕末から現在にわたる歴史ダイジェストは圧巻です。各々はTV等で何度となく目にしているものですが、これだけの数を全て時代順に並べて一気に見る機会はなかなか無いと思います。バックに流れる浜田省吾の曲が映像の内容と自然にフィットしていくと、ついついその頃の自分自身や家族の事に思いを馳せてしまいました。このDVDは、歴史に主義主張とか思想とかをなるべくくっつけずに淡々と時代を進めて行くので、自由に色々と考えられます。誰もが歴史の流れと無関係には生きて行けないし、社会に目を向けていくことはごく自然な事だと思うけれど、浜田省吾のようにそれを歌(歌詞)にすると途端に『社会派』だとか『政治的メッセージ』と言う人がいるんですね−。浜田省吾はジャーナリストのように特別な情報を取材して世の中を語っているわけでもないので、特に『社会派』ということもなく、また「オレはこうありたい」とは歌うけれど、「だからお前達もこうすべきだ」とは決して言ったり歌ったりしないので、政治的ではないと思うのです。私達と同じ感覚で(しかしより鋭敏に)世相や時代を歌っているから支持されているのではないでしょうか。そんな姿勢で作られた作品なので、超大作ではありますが気楽に楽しめると思います。