奇跡のシンフォニー [DVD]
現実に置き換えれば、あまりにも出来すぎたストーリーに受け取れてしまいますが、そこはやっぱり映画なのです。
映画の中に出てくる数々の音楽もよく、そして全ての演出もうまく出来上がってます。キャスティングもまたいい。
映画館ではエンドロールの途中で帰るお客さんが誰もいなかったという光景を目にした私も実感してますが『素敵だったな…』と強く余韻が残りました。
是非見て感動して下さい。いい映画だと思います。
発想する会社! ― 世界最高のデザイン・ファームIDEOに学ぶイノベーションの技法
最初に注意すべきは、これはあくまでIDEOという米国発の企業が十数年をかけて磨き上げてきた風土を描いたものであり、表面だけを真似することはあまりに危険、ということ。
とはいえ、今の日本で一流の大企業などの黎明期にも、本書と同様の熱量があった筈。具体例が違うだけで、創造の精神は日本でもアメリカでも同じだということは想像に難くない。
近年の日本国内ベンチャー企業で、こうした面を取り上げられる存在はどのくらいあるのか。(私が知らないだけだろう
ものづくりの情熱を思い出させてくれる本。
ありがちな即効性の技法を記しているのではなく、本質を語りかけてくれる1冊だと思います。
ライオン・キング スペシャル・エディション [DVD]
1.ディズニー、小説かなんか元にバンビ作る(この段階の想像力が一番すごい) 2.治虫が惚れ込んで何回も見る。 コミカライズもする(無許可だったらしい、敗戦後だし) 3.治虫、舞台をアフリカにして動物はディズニーっぽく、人間ドラマはハリウッドっぽくジャングル大帝を連載。(なんでも漫画にしてしまうバイタリティーがすごい) 4.アトムの後釜にテレビアニメでジャングル大帝を制作。 アメリカにも輸出。(赤字出してもアニメ作る情熱がすごい) 5.斜陽になったディズニー、新世代スタッフがいろんな元ネタ探して新生 6.商業的に大成功、ジャングル大帝作った人達元々ディズニーのアクションを手本にしてたのでそこらへん本家がやるのは簡単。ただしストーリーはシェークスピア風。 私が一番注目したいのは権利関係のお話しではなくハイエナ三匹です! このデザインが東映アニメ的、と言うか石ノ森章太郎的なんです! アクションとかも。 それが本家ディズニーの演技をする。このDNAの合体に感動しました。
告発の行方 [DVD]
とにかくジョディ・フォスターのすばらしい演技に尽きる作品だと思います。マリファナ、酒、同棲とすさんだ生活で、一見あばずれだが占い好きの素直であどけない一面をもったサラを見事に演じています。女性検事補を演じるケリー・マクギリスは落ち着いた演技でさらにジョディを引き立てています。物語は、アメリカの抱える深刻な問題に一石を投じる内容です。自業自得ともいえる挑発的な態度をしてしまった女性と、腕力を使った卑劣で許されない行為をした男たち。証言が重ねられるにつれ、徐々に解明される事実が再現シーンで描かれていきます。なんともいえない複雑な思いを残しますが、映画ファンなら必ず見ておくべき作品だと思います。
ニールセン:フルート協奏曲
これは良い。デンマークを代表する作曲家のニールセン(本来は「ニルセン」らしいが)は、同時代のフィンランドのシベリウスとともに北欧の2大交響曲作家というイメージがある。だが、容易に入手できるCDの数ではシベリウスに圧倒的に水をあけられ、その陰に隠れた地味な存在に甘んじている。そのうえ、代表作がなんとも御大層な名前をもつ交響曲第4番「不滅」(これも本来は「消しがたきもの」ということだが、ベートーヴェンの交響曲のイメージに乗っけて売ろうとする業界の陰謀でつけられてそのまま定着してしまった名前らしい)と来た日には、ただでさえ目立たないのに、とっつきにくいことこのうえないといった感じである。
かくいう私も、交響曲全集2種類(ブロムシュテット盤とサラステ盤)と単品の交響曲第5番(サロネン盤)、管弦楽作品集(ネーメ・ヤルヴィ盤)をもっているが、正直シベリウスの方が好きだし、最近はずっと聴いていなかった。しかし、このCDはあらためてニールセンの素晴らしさを教えてくれた。最初に入っている2楽章しかないフルート協奏曲の交響曲第4番を思わせる勇壮な始まりから、最後の美しい管楽五重奏に至るまで、全編ニールセンらしさにあふれている。「ニールセンらしさ」と言っても、音楽学的な分析ではなくあくまでもイメージでしかないが、あえて言うならば、シベリウスよりも「現代音楽」的でありながら、ショスタコヴィッチよりも抒情的な美しさをもっている、といったところだろうか。しかもこのCDは、始めから終わりまで、交響曲よりも構えずにリラックスしてその音楽の美しさに浸れる。
このCDをきっかけに、最近では、これだけでなく交響曲などもあらためて聴いている。ラトル/ベルリン・フィルには、ぜひ今後ニールセンの交響曲全集や管弦楽作品集なども出してもらいたいものだ。