よいは悪い―暗黒の女王ヘカテの解決法 (りぶらりあ選書)
シェイクスピアのマクベスを引き合いに出して私たちの内に外に潜む二元論の対決の問題を照らしてくれる良書。読んで良かったと思える本だ。
日本人こそ子供のうちからこういう哲学は慣れ親しむべきだ。
こういう思考を経ずして自らも見えないし、国家も世界も歴史も語れない。
ヘカテ [DVD]
まず、この映画の映像の美しさ構図の美しさに目を奪われる。物語のストーリーを抜きにして最後まで見れる作品である。特
に岸壁の砦で落ち合うシーンは、脳裏に焼き付いて離れない。映画の主題は、奔放で無垢(純粋?)な女性の残酷さを男性か
ら見た視点で描いている。また、フランス人から見た異文化モロッコに場所を設定することによって幻の女性を幻想的に描き
出すことに成功している。
最後に「へカテ」という日本人には、耳慣れない響きを持つこの言葉は、どうやらギリシャの残酷な女神を表しているらしい。