臨床家のための認知症スクリーニング―MMSE、時計描画検査、その他の実践的検査法
MMSE・時計描画・前頭葉機能検査に加え、介護者への質問項目など、日本では一般的ではない評価法も紹介されていて勉強になります。MMSEの施行法は海外でも混乱しているのですね。
症例報告も豊富で、脳画像もカラーで掲載されており、小さいのに盛りだくさんな本ですよ。
ただ一つ、紹介されている検査のいくつかはこれだけでは実施できないところが歯がゆい感じです。特に、FLS(前頭葉機能検査)、S-MMSE(標準化MMSE)、時計描画、は詳しく知りたかった。著作権の都合上仕方ないのでしょうかね。
さまよう刃
妻と死別し、残された娘と2人暮らし。
そんな娘が少年グループに拉致・暴行され殺害されるという事件が発生します。
犯人の少年達がかなり凶悪に描かれていることから、おそらく小説を読む大半の人が
少年達に殺意を持つと思います。
考えたくもないですが、私も自分の娘が同様のことになるようなことがあれば、
同じ衝動に駆られるのではないかと思います。
改めて少年法の理不尽さを感じたこと、また少年たちの母親が自分の息子を
最後まで信じたいという複雑な親心もあったり、とても奥の深い話だと思います。
個人的には結末がちょっと残念ですが・・・