青い文学シリーズ 走れメロス [DVD]
あの太宰治の名作「走れメロス」をベースとしたアニメです。
「メロスは激怒した」・・今でも原作の始めの一文を覚えています。原作に沿った「走れメロス」の話は劇中劇のような形で出てきます。
主人公の高田は「走れメロス」の脚本を依頼されます。書いているうちに思い出すのは学生時代の自分のこと・・。
登場人物は高田と高田の親友の城島。学生時代から高田は劇の脚本を書き、城島は演技の才能を発揮します。しかし高田は自分には脚本を書く才能がないと思い込み暗くなりがち・・しかし城島は高田の才能を信じ、高田を導きます。そんなある日、二人は一緒に東京に出る約束をします。高田が書いて城島が演じる・・そんな夢を抱きながら高田は駅で城島を待ちます。城島は約束しました。「必ず行く。待っていてくれ。」しかし城島は・・。
と、正にメロスとセリヌンティウスのような二人。しかし後半に入っていくとメロスはセリヌンティウスでありセリヌンティウスはメロスでもありというような感じを抱いた作品でした。メロスはセリヌンティウスのために走りました。ではセリヌンティウスは・・?
走るのはメロスだけとは限らない。ストーリーも映像も音もすごく素敵な作品でした。これは見る価値ありです。もう1つの「走れメロス」だと思いました。