MANIA MANIERA
ライダーズのメンバーが好きだと思われるビートルズは“ラバーソウル”で音楽的に偉大な飛躍を成し遂げました。またラバーソウルに影響をうけたビーチボーイズのブライアン・ウィルソンは
ポップ史上最高の金字塔といわれる“ペットサウンズ”を創作しました。偉大なアーティストやグループは音楽的に、とんでもなく飛躍する瞬間があると思います。
やや不運な運命をたどりましたが、この“マニアマニエラ”というアルバムこそ、ムーンライダーズが最初に大きく飛躍した傑作アルバムだと思います。
“工場”とか“機械”“労働者”をテーマにしたコンセプトアルバムです。誰も思いつかなかったテーマです。鈴木兄弟の地元である羽田あたりの風景が目に浮かびます。
当時の最新鋭のコンピュータを導入し丁寧につなげられていて、違和感なく聴けます。
このアルバムはペットサウンズ同様、難解な作品ではありません。しかし、“親しみやすいが近寄りがたい”雰囲気があります。
工場や労働者をテーマにしたにもかかわらず、冒頭とラストの曲に“薔薇がなくちゃ生きていけない”という、名フレーズが、心に突き刺さります。
もちろん、一曲も捨て曲はありません。紛れもなく、日本ロック史に残る金字塔です。
ファニー・ウォーキン(紙ジャケット仕様)
70年代後半の作品、彼女のファーストアルバムが紙ジャケで登場です。(93年に1500円のシリーズで一度CD化されています)
この作品に続き、3枚くらいアルバム出して、その後九十年代半ばにもオリジナルアルバムがあります。が、このファーストが一番よい。最もポップでキャッチー。
特筆すべきは佐野元春より、全曲アレンジを担当している大野雄二の存在です(もっとも佐野元春の公私にわたる存在も重要だったかもしれませんが)。大野編曲はこのファーストのみです。
彼女のウィスパリング・ヴォイスもまったく古さを感じさずオシャレです。もっと再評価されるべき女性アーティストだと思います。
新キッズ・ウォー2 DVD-BOX
子供達が活躍。大河内奈々子さんは前回より一歩引いた感じで、花に任せている感じがします。いわゆるドラマ、『HOTEL』でいえば、ミスはしまくるが涙がでる程情熱的なベルボーイ赤川一平が、回を重ねる毎に成長し(役職も)、今度は、ミスをする新人や若手(昔の自分のように)のサポートに回るといったような。大河内奈々子さんの大ファンの私にとっては、大月(河合)先生の、「ざけんじゃねぇ!」が見たいので、私は素直に前回のほうが好きですが(髪型も)、今回も人の心を大切にしたいと思わせる、テンポ、ユーモア、ドラマっぽい感じ、可愛らしいキャスト、次も見たいと思わせる終わり方、良い意味での気軽感と、星にしたらやはり5つです。「ざけんじゃねぇ!」のセリフは、正確に数えたわけではありませんが私の印象としては減っているように思えますが(色々問題もあるのでしょう。)、花の心奮い立つ言動のファンの方は前回以上の期待をしても良いのではと私は思います。
うたかたのオペラ(紙ジャケット仕様)
レコードも持っているんですがね。聞きやすいのでどうしてもCDになってしまう。音の違い云々は他のレビュワーにお任せするとして、やはり、この天才(やはり天才だと思う)のイマジネーションはどの時点で湧き出てきたのかいつも不思議に思う。フォークルの印象があまりにも強すぎて、このいわゆる3部作は同じアーティストかと耳を疑ってしまう。よく考えたら当時の海外のアーティストの動きと結構連動しているような気がすることも多いんですが、そのあたりが種明かしの一部でしょうか?これは、僕はデビッド・ボウイの影響を感じてしまうのですがどうでしょうか?