西城秀樹のおかげです (ハヤカワ文庫 JA)
書には八編の短編が収録されている。噂にはきいていたが、この人本物だ。これらの作品をジャンル分けするなら、一応SFになるのだろう。「終末の日」や「アンドロイド」や「未来の世界」や「ファースト・コンタクト」や「異世界」なんてものが描かれているのだから。
しかし、それと同時に濃密でかなりサディスティックなレズビアンの世界も描かれているのである。読み終わって印象に残っているのは、そっちの濃密な世界のほうだ。あけすけで、変態っぽい数々の名場面のみ頭に残っている。なんておバカな世界。笑える。表紙もバイブ持ってるし。男性からしてみれば、美しい女性同士が絡み合うレズビアンの世界は嫌じゃない。同性愛者ではなくても許容範囲だ。しかし、ノーマルな女性の方からすればレズビアンの営みは嫌悪の対象なのではないか?好き好んでそういうのが描かれる作品は読まないもの。だから忠告しておこう。本書は真正レズビアン小説集であります。それにちょっとサドマゾも加味されています。男性はその限りではありませんが、女性の方に関しては取り扱いには充分注意してください。しかしSFとしての体裁は保っておりますので、その方面のおもしろさもなきにしもあらずでございます。どんでん返しとまではいきませんが、ラストで少し反転するような作品もございます。全編に漂うユーモアもなかなか健全なもので、設定で笑わせるものから自虐ネタまで色とりどりでございます。「ああ、お姉さま」「かわいい子ね」「後生ですから・・・」これらのキーワードにピクリとでも反応された方は安心して本書をお召し上がりください。
∀ガンダム ― オリジナル・サウンドトラック 1
この年でアニメのサントラを(しかも初めて)買う
気になるとは思わなかった。それ位印象深い曲ばかり。
フルオーケストラを使った曲は聞き応え十分。
他の曲も懐かしい、でも新しい響き。
菅野ようこ、すごい天才かも。
LIFE WORK-7 Treasures [VHS]
ストレートに言う。これは、秀樹ファンの人は、どんなことがあっても絶対に見なきゃダメ! 自分にとっても、文字どおりの Treasure つまり宝物になっている。 <br /> 約1時間ではあるけれど、それまでの秀樹の25年間の軌跡とファンの想い出が凝縮されている内容である。球場コンサートや海外公演などのライヴはもちろん、懐かしいドラマに映画、CM、プロモーションビデオ、そして素顔のトークまで、見たいシーン、素敵な歌声のオンパレード。改めて、西城秀樹のすごさを感じる作品である。 <br /> 私のお薦めは、当時上演直前だったミュージカル「Rock To The Future」の映像とリハーサル・シーン。ちょっとした舞台裏が見られる楽しさだけでなく、秀樹の情熱と優しさも感じられるお宝映像である。また、ラストナンバーの「ブルースカイブルー」にのせて、名場面がスローで回想される演出には、胸が熱くなり、秀樹の言葉が感動を呼ぶ。 <br /> 欲を言えばキリがないけれど、ほかにもミュージカルとかバラエティ番組とか、見たい場面は数え切れないくらいある。その分、多少値段が高くなってもいいから、もっとすごい第2弾を待っている。
ターンAターン
歌謡曲は古臭くて合わない、というイメージをお持ちの方もいると思いますが、
この曲は、和のリズムを生かしたシンフォニック・ロック、といえば分かりやすいでしょうか。
西城さんの力がある美声とマッチした名曲だと思います。
映像(ターンAガンダム・オープニング)とのコラボレーションも素晴らしく、これぞ主題歌!といえる出色の出来なので、
機会があればそちらを見てみる事もオススメします。
あきらめない―脳梗塞からの挑戦
引きつけられるように一気に読んだ。感動で涙がこぼれた。だが、一度読み終わって、ハッと我に返った瞬間、何か複雑な想いが心をよぎった。何かが違う。何なのだろう? この気持ちは・・・ 私はそのあと、この本を開くことができずにいる。
秀樹の歌への情熱、どん底から這い上がってきた努力と執念、そしてそれを支えたご家族たちの愛情・・・ どれもすごいと思った。些細なことで悩んでいる頭をブン殴られたような気持ちになる。そういう意味では、ぜひ多くの人に読んでほしいとも思う。
もし、私が秀樹ファンではなく、もっと単純に読めた本だったら、普通に☆5つをつけられたかもしれない。だが、ファンとしては複雑だった。この本を書いた秀樹の気持ちを否定するつもりはないけれど、どうしてここまでさらけ出さなければならないの!? と思った。ここまで知りたくなかったし、(いくら正直なところであっても)聞きたくない言葉もあった。
これは、同じ病気で悩んでる人のため? でも、こんなことは、秀樹がやらなきゃならないことじゃない。秀樹はこの病気の経験者である前に、歌手でありスターなのだ。もっと大切なことがある! 秀樹には、ただカッコいいロック界のスーパースターでいてほしい、永遠のヤングマンでいてほしいと思う心に、一抹の影がさしたようでもあった。それより、本当は、秀樹にはこんな闘病記など出版して欲しくなかった、というのが、正直な気持ちだったのかもしれない。
ファン(というより私個人かもしれないが)にとって、あれは一番触れたくない“忌まわしい過去”であるような気がする。お願いだから、ここから脱してほしい! 世間からもファンからも、そして秀樹自身からも、あの病気の話などが出なくなる頃までは、私はもう一度読むことはない(できない)と思う。
こんなコメントしか書けずに、ごめんね、秀樹・・・