おくりびと [DVD]
山形県在住です。『おくりびと』は配役、音楽ともに
素晴らしい作品でした。県内でも映画館や各市町村で上映されました。
映画自体の評価は☆☆☆☆☆(5つ星)の評価をつけたいと思います。
しかし、このDVDではカットされたシーンが多く、差し替えもあるようです。
映画館で感動し涙した私としては、この点が少々残念です。
ですのでDVDとしての評価は☆☆☆(3つ星)としたいと思います。
特典映像はとてもお得な感じがするだけにもったいない…
"劇場版" "完全版" などのリリース予定はあるのでしょうか?
早急にリリースして頂けると嬉しい限りです。映画自体は◎ですので。
BOX~袴田事件 命とは~ [DVD]
この作品は高橋伴明監督が社会に(特に司法と裁判制度)叩きつけたノンフィクション映画です。
題材になった事件が起きたのは1968年と、今から40年以上前の実際の殺人放火事件です。
その当時、地方裁判所で事件を担当して死刑判決を言い渡した主任裁判官自ら「あれは冤罪」と判決をひっくり返す発言をメディアで発表してます。
評価から先に触れると完全に★5つ!
コメディ色は一切なく娯楽としては少々退屈かもしれませんが、実録作としてはリアリティは最高です。
現代では司法の取り調べが問題になっていますが、犯人検挙の実績が早く欲しい警察と起訴実績が欲しい検察の身勝手な調書が露呈してます。
更に裁判官にもあってはならない私利私欲が絡んだ判決と、身内をかばう体質がなせる再審請求棄却の連続。
今作中に出てくる「暴力的な取り調べ」は映画の世界の作り話ではなく、実際に日常的にあります。
ただ、現代では凶悪犯罪や誘拐など人命に緊急性がある時だけでしょうけど。
しかし推定無罪の原則はどこに行ったのやらって事件で疑わしきを罰してしまった裁判を映画化してますので、裁判員制度が導入されてこれから誰しもが無関係ではなくなった昨今、成人全員に観て欲しい問題作です。
特に特典映像では、問題の元裁判官本人が出演して涙を流して老いた身体に鞭打って今回の死刑囚を擁護する活動に奔走してます。
本当のところは有罪であるか無罪であるかは「不明」というのが個人的な意見ですが、再審理は絶対して欲しいと切に願います。
重く難しい題材の映画ですが、是非幅広い映画ファンに観て欲しい逸品です。