アイバンのラーメン
エリート家系に生まれ、コロンビア大学を出るも、会社が合わなくて来日。
英会話スクールの講師をするも、やっぱりユーターン。
その後、フレンチの修行、結婚、再来日、主夫、で、ラーメンという、
なんとも紆余曲折の人生…。
本書の語り口からも伝わってきたが、
アイバンという人はものすごい感性をもっているのだと思う。
その中でラーメンを選んでくれたというのは、
日本人として嬉しい。
ただ、この本が書かれたのは、
店を出して1年ほどしか経っていないときのよう。
やっぱりお店をやめてしまうのか、
生涯ラーメン屋を続けるのか、
ぜひこの先の物語を読んでみたくなる。
それと、注文がひとつあるとすれば、
途中挟まったカラーページは唐突すぎた。
物語的には、まだラーメン屋をはじめる前の段階だったので、
せっかくのアイバンさんのこだわりが伝わりづらい。
本の最後にあのページがあったら、
あのラーメンは黄金に輝いて見えたと思う。