ベルセルク (1) (Jets comics (431))
『ヤングアニマル』誌上で連載中の、ファンタジー要素を前面に出した超長編バトルコミックの第1巻。
ファンタジーの要素をふんだんに取り込んだ非常に練りこまれた世界観と、数々の魅力的な設定から紡ぎ出される物語の重厚さ、バトルアクションシーンにおける凄まじいまでの迫力、凄惨なスプラッタシーンや極めて淫靡なシーンをも一切妥協せずに描き切る描写へのこだわり等、コミックとして魅せる事を徹底的に意識した極めて高レベルな作画、性格付けが非常にしっかりなされた上、各々の価値観や内面世界にまで踏み込んだ表現が随所に見られる実に魅力的なキャラクター群、そして長期連載にも関わらず、まったくダレる事無く綴られ続けているストーリー構成力等、とにかく大河ファンタジーコミックの金字塔と呼ぶに相応しい質を持った傑作です。
今巻に収録されているのは『ヤングアニマル』の前身誌『アニマルハウス』に単発で掲載された2話分と、同誌にて定期連載が開始された第1話です。
初出から実に17年が経過しており、流石に現在の絵柄とは違っていますが、作画の方向性が全くブレていないのは大いに評価できる点ですね。冒頭いきなり〇〇〇シーンから始まったり、数々のスプラッタシーンを見せ付けてくれる等、最初から極めて購読者層を限定したシーンが頻出しています。この潔さこそ、ツボに嵌った者には堪えられない魅力となっていますね。
またこの巻からしばらくの流れは、本来第14巻から始まる「断罪編」にて語られる内容です。この段階で著者・三浦建太郎氏の中ではそこまでの展開が完全に完了している訳で、この構成力の高さは見事と言う他無いですね。数々のキーワードが徐々に紐解かれていく過程は快感ですらありました。
最初にパックとの出会いを描いているのも興味深い。癒し役且つギャグメーカーを真っ先に登場させている点、硬軟のバランス面に対する配慮がなされているのも評価出来ますね。
森口博子 ALL SINGLES COLLECTION
森口さんの恋愛三部作をもう一度聞きたくて購入しました。
この三部作もとてもいいですが、私的にはなぜか「恋はタヒチでアレアレア」にはまってしまいました。
そのちょっと能天気な歌を聴きながら出勤するとテンションが上がります!
お疲れ気味の朝にどうぞ〜。
流星の絆 DVD-BOX
ずっと前に原作は読んでいた。そして、ドラマ化が発表され、そして、キャスティングが発表された。二宮君、錦戸君、戸田恵梨香。正直、このキャスティングで大丈夫なのかなと思った。もちろん、3人とも演技力は十分あると思う。ただ原作のイメージからはちょっと違う気がしていた。しかも、脚本はくどかん。くどかんは個人的に大好きだし、本当に天才だと思うが、この実に重たい原作を一体どう料理するのだろうと思っていた。
そして、実際に見た。完全にはまった。基本的ストーリーは変わらないが、細かいところに、いかにもくどかんらしいアレンジが効いていて、非常にメリハリがあり、まじめでありながらも笑えるところもあり、実に面白かった。そして、ラスト。原作はかなり重たいが、非常に気持ちのいいあったかいラストだった。さすが、くどかん。
そして、最初はピンと来なかったキャスティング。見ていくうちに、完全に3人とも有明巧一、泰輔、静菜になっていった。錦戸君も戸田恵梨香も、もちろん演技力は十分にあると思う。しかしそれ以上に、二宮君の演技力は群を抜いていた。詳しい結末はここには書かないが、最終話での犯人とのやりとりのシーン。二宮君の渾身の演技力を見せつけられた。呼吸をすることも忘れてしまうぐらい圧巻であった。正直、天才だなと思ってしまった。
脇を固めていた、要淳、柄本明、寺島進、りょう、三浦友和、設楽、そして、ルーキーズにも出ていた妄想係長を演じていた人。彼らも実にいい味を出していた。
確かにだいたいのストーリーは崩されてはいないものの、かなりアレンジがされていたこの作品。賛否両論あると思うが、個人的には、原作は同じ東野圭吾だが、正直、ガリレオよりもずっと見応えのある素晴らしいドラマだったと思う。ぜひ、多くの人に見て欲しい。間違いなく、どんどん引き込まれていくだろう。
霊能力者 小田霧響子の嘘 DVD-BOX
う〜ん、なかなか面白い!
特に石原さとみの演技の柔軟性に感服した。出演作品毎にコロコロとキャラを変えられる演技力はなかなかのもの。
失踪した両親の行方や病気入院中の弟を助ける為、従姉妹が経営する芸能事務所(社長は大島優子)でいやいや偽霊能力者オダキョーを演じているが、結果的に愛に溢れた優しい嘘で、人を助けることになるオチにはいつもうきうきさせられる。
笑ってどきどきして最後にホロリとさせられます。
登場人物のキャラ設定やストーリーもしっかり作りこまれており、見ごたえ充分。
多彩(?)な特技を持つ、おとぼけ刑事・谷口一郎との掛け合いも絶品!
たった9話で終了したのが実に惜しい。スペシャル番組でもできないかな。
文句なしに可愛いくてコミカルな石原さとみや大島優子を充分堪能できます。
なお、小池里奈ファンの人は7話の萌え萌え偽透視アイドル「戸田翔子(トダショー)」VSオダキョーをお勧めします。
ごくせん THE MOVIE [DVD]
第1シリーズ以降下降線だった「ごくせん」。
映画化を最初に聞いた時は「ふざけんな」という感じだったけど、思っていたほど悪くもなかったし、最後にしてはまあまあだと思う。
相変わらず生徒役の演技は最悪、話も見ようによっては「焼き増し」の感じを受けるので、「駄作」のレッテルを貼られてもおかしくはない。
だが、そう悪いところばかりではない。
過去の卒業生を登場させるなどこれまでのファンに対する映画としては評価できる。
それに、劇中で発するヤンクミのメッセージも忘れてはいけないものだと思う。
ドラマを見たことがなくて映画に興味を持った人は、ドラマを全部見てから見てほしい。
より面白く見ることができるはずだ。