モンキービジネス 2009 Fall vol.7 物語号
この季刊の文芸誌も早くも7冊目。毎号、特集が楽しみだが、今回は「物語」。
村上春樹の「物語の善きサイクル」をはじめ、物語にちなんだエッセイや短編がふんだんに盛り込まれている。
面白かったのは、レベッカ・ブラウンと柴田元幸の音楽に関する対談と古川日出男の「蝉の世界」。
でも、一番おもしろかったのは、O・ヘンリーの有名な短編「賢者の贈り物」を柴田元幸が訳したもの。何回も読んだし、あらすじも知ってはいるけど、あらためて、ヘンリーの筆致はいい。
ブルース・ブラザース 2000 【プレミアム・ベスト・コレクション\1800】 [DVD]
前作がまだ若かった監督・出演者・スタッフ達の映画と音楽に対する深い愛情が若さゆえのエネルギーに溢れた力技が連発された傑作とすれば、なぜか一部では評判の悪い本作は、いまや大ベテランの製作者達のソウル・ミュージックにたいする一途な思いが痛いほどにひしひしと感じられるプロフェッショナル娯楽映画、評者個人としてはビートルズ「ホワイト・アルバム」、プリンス「サイン・オブ・ザ・タイムス」並に製作者たちの喪失感のようなものが感じられる名作、
ルイジアナに向かう途中、棄権したくなったメンバー達に路上ででまかせの様に語るダン・エイクロイド得意の大演説、ギャング・スター・ラップやテクノやディスコ音楽ばかりになっていいのか、俺達がソウル音楽をやらなくてどうするんだ!?こそ本作の核だとおもう、
世紀末以降、ビートルズの同世代と後世代ミュージシャン達が還暦を前に突然のように大挙して再活動を始めたのも、まったくこのダンのせりふと同じいらだちからからであることはもっと知られていい、もしこのままヒップホップ全盛が続き1950年だから70年代にかけて洗練を重ねた大衆音楽への敬意が損なわれる事への深い憤りが本作が世紀末直前に製作された大きな要因なのです、
以上の点から音楽に興味が無くアクション・コメディの可笑しみと痛快さを強く望む観客には前作ほどの訴求力が無い事はもちろんであることを前提に鑑賞する事をお奨めします、
エラ・アンド・ルイ
音楽は、たくさんジャンル分けされていて、好みも人それぞれです。
あくまでも個人的にですが、まさにこの盤は、この世の中に存在する至福の音楽の一枚です。ジャンルで言うとジャズボーカルですが、聞いたことのない人にこそ是非聞いてもらいたい、一枚。春の暖かい風、夕方の気持ちいい風、
色んな風が心に吹いてきます。
HGUC 1/144 MS-09F ドムトローペン サンドブラウン (機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY)
とても良く出来たキットで多少合わせ目消しをしなければなりませんがストレス無く組み立てられます。…が然し、ミニジオラマにする為ポーズを付けていたところ、簡単に足を取り付ける股関節の部分が根元から折れてしまいました。ピアノ線と瞬着で補修するはめになりました。プラを侵す為エナメル塗料によるウオッシングは行わずアクリル塗料でウエザリングをしたのですが。(以前製作したHGUCゴッグも同じ目に)HGUC全体に言える事かもしれませんが、ポーズを付けて遊ばれる方は組み立て時に一旦切り落とし金属線で補強される事をおすすめします。
プリーズ・リクエスト
オスカー・ピーターソンが逝った。類まれなテクニシャンとして君臨したジャズ・ピアノの巨匠も82歳であったときく。70歳を超えれば長寿という斯界において長年第一線で活躍できた彼は天寿を全うしたといっていいミュージシャンであろう。ジャズをよく知らなくてもピーターソンの名を知るものは多い。だからジャズへの入門も彼からというファンも多かったに違いない。僕自身もピーターソンとは割合早く出会い、アルバムを購入している。そのうちモンクやらバド・パウエルやらビル・エヴァンスなどを知るにつけ、ピーターソンを聴いているのは恥ずかしいような気分になり、ひっそりと聴くといった時期もあった。しかしピーターソンはそんなことお構いなくいつ聴いてもうまく、完璧で、ものすごくスイングして楽しい。特にこのアルバムは彼の中でも大人気盤であり、ベストメンバーで最高の選曲・演奏を聴かせてくれる。何よりも肩肘を張らずにゆっくりとリラックスできるのが嬉しい。ジャズの歴史もまだ100年くらいだが、数々の名手、巨匠を輩出した。その中でもアート・テイタムらと並ぶ最高のテクニシャンであり、総合的にも屈指のピアニストとして残っていくであろう。われらがピーターソン、本当に長い間ご苦労様でした。