不毛地帯 [DVD]
防衛省の事務方トップが防衛専門商社から200回以上ものゴルフ接待を受けるなど、「第二のロッキード事件」ともささやかれる一連の防衛疑獄が発生しているが、その原点を垣間見せてくれる作品がこれだ。
原作は、実話に想を得た迫真の小説で定評のある元毎日新聞記者、山崎豊子。公開当時は原作未完のため、前半部のエピソードのみで映画化されているが、主人公の元大本営参謀、壱岐正の生き様を追うというよりも、次期主力戦闘機はラッキード(ロッキード)かグラント(グラマン)かという、防衛ビジネスのウラ舞台を体感する視点で観ると、これはこれで非常に完成された映画だと感じられるはずだ。
映画冒頭に「特定のモデルはいない」と明示されるが、壱岐は先日他界した瀬島龍三氏がモデルだとされているし、近畿商事とは伊藤忠、首相も岸信介そっくりだ。元海軍航空参謀で、戦後空幕から参院選に出馬した源田実らしき「原田勝」や、背中だけ登場する右翼の大物らしき人物が児玉誉士夫など、それぞれ「これはあの人だな」と察しがつくのが楽しい。
瀬島はシベリア抑留時代、ソ連と何らかの秘密取引をしたことが疑われているが、劇中、防衛庁高官の口を借りて「最近、日本の防衛機密がソ連や中国にもれているのは、近畿商事のジャカルタ支店あたりを介してではないか」という、さりげないセリフを聞き逃してはならない。
観ている内に、現在問題になっている防衛疑獄の隠された絵が浮かんでくる。そう、防衛ビジネスの図式は半世紀前から何も変わっていないことに気づくはずだ(そういえばヒゲの隊長は、源田実そっくりの立場だ)。今後、捜査は元防衛庁長官など、有力政治家にまで及ぶだろうが、新聞やテレビのニュースを見る前に、これでよくおさらいをしておこう。
蛇足ながら米国の航空機関連企業はユダヤ財閥が仕切っているとされる。右に刀を売り、左に盾を売り、左に銃を売れば、右には防弾チョッキ。武器を買うカネがなければそれも貸す、そういう国際戦争ビジネスの末端に、米国の事実上の高度自治州である日本が、都合のいいように組み込まれていることにまでに思いをいたせるなら、このDVDは安い買い物だ。
検察の正義 (ちくま新書)
著者は、理学部出身、民間企業を退職し独学で司法試験に合格、検察官に任官、さらに23年後に退官したという異色の経歴の持ち主だ。
自らの検察OBとしての経験に基づき、検察の問題点を指摘し痛烈に批判している。特に特捜検察の組織、体質、捜査手法に大きな問題があるということが明らかにされている。著者も、検察官として特捜部の応援をした際に幻滅したという。贈収賄、粉飾決算、株取引などの経済事犯を扱う特捜部の検事達は専門知識がほとんどないということに驚くというより呆れるしかない。
刑事部の刑事事件は一人の検事が責任を持って起訴か不起訴を決定するのに対して、特捜部は集団で取り組む。とは言ってもチームワークや情報共有などはなく、特捜部長などが作り上げた筋書きに合うような供述を、検事が指示通りに取っていくというやり方だそうだ。警察と違って捜査網を持っていないため、被疑者の親類や知人を片っ端から任意聴取という名の強制取り調べをして、検察の筋書きに合うような供述をさせて、事件を作り上げるという。これが、冤罪が作られる背景であり、かつての特高警察や共産圏の警察を思わせるような捜査取り調べ手法である。
特捜部は、国民から喝采を浴びるような「巨悪を暴き懲らしめる特捜部」を演じることを強く意識しているのだという。これが「検察の正義」の実態だ。
最終章で長崎地検次席検事として取り組んだ自民党長崎県連事件について述べている。それを「長崎の奇跡」と呼ぶのはどうかという気もするが、検察の組織の中では画期的な捜査だったそうだ。しかし、この良い事例は検察の組織の中で活用されることもなく、著者も捜査の第一線から遠ざけられてしまった。事なかれ主義、前例主義の官僚の世界とはこういうものだ。
1/48 傑作機 No.101 1/48 ロッキード マーチン F-16C [ブロック25/32] ファイティングファルコン アメリカ州空軍 61101
キット名はアメリカ州空軍となっていますが、後継のブロック50/52が配備されるまでは米空軍の第一線部隊で使われていたタイプです。
ブロック25はF−16がA型からC型に形式が変更された最初のタイプで、ブロック30はその後継機です。エアインテークの大きさが若干小型で、タイヤもブロック50に比べると厚みが薄い(ブロック50になると重量が増したのでタイヤが厚くなった)のが特徴です。
タミヤのキットはそれらの違いを再現しているだけでなく、このキットでは兵装パーツとして爆弾も追加されているので、これをブロック50のキットに流用してやっても面白いと思います。
州空軍機として作るもよし、過去に遡って最新鋭の第一線機だった時代を再現するもよしと、つくり応えのあるキットになっていると思います。
QT 質問思考の技術
自己に対する質問が
対人関係改善の
強力な内容が掲載されています。
この本に着目した方
文句なしに購入すべきです。
(読んだあとに53ページ「選択の地図」必見です。)
それとは、まったく関係ないですが、
近くの某有名古本屋に
一冊発見しました。
下地島空港タッチアンドゴー1990's [DVD]
冒頭、実機からみる景色、下地島空港のアプローチコースってこうなんだと、まずは見入ってしまう。
タッチ&ゴーはカメラの前を飛行機が通り過ぎてしまう映像が少し多い気がするけど、このDVDは
その辺りをキッチリとタッチ&ゴーする機体をワンカットで追っています。
ANAトライスターコックピットの映像は高価値!。
理想をいえば計器、外、パイロットと3台くらいのカメラで見せてくれればもっと良かったけど、
20年前ではさすがにそうもいかなかった!。
それでも見たい方向にきちんとカメラがいくのはテレビ局が製作したおかげですかね。
着地した瞬間、画面の揺れもあってコックピットにいるような錯覚も感じる。
うまく言えなくてもどかしいんだけど、なにしろ音がとてもリアル。
<機首あげて、もっと下げて>
〜パイロットの声も入っていて訓練の緊迫感もヒシヒシと伝わってくる。
下地島の海の映像は少なめ。ナレーションは一切なく航空無線が入っている。
タワーと訓練機で交わされるタッチ&ゴーの無線のやりとりは希少価値かもね。
音声を切り替えると、なんとモーツァルトの交響曲でBGMとしても楽しめます。
はっきり言って三発機と下地島好きの人は買いだと思いますね。