盗まれた街 (ハヤカワ文庫SF フ 2-2)
今でこそ、このようなテーマに免疫は出来ているが、初めて読んだ人は怖気をふるったのではないだろうか。主人公は友人たちと行動を共にするのだが、これが一人だととても耐えられないと思う。孤独では主人公が精神的に破綻してしまい、もっとつまらない小説になってしまっていただろう。恐ろしい話だ。
全体の構成も恐ろしいが、「種子莢」が成長していくところの描写の細かさが不気味である。ただ、最期にどんな破滅が待ちかまえているのかと思ったが、あっけない幕切れだったのは残念だ。
街道沿いの集落と、町はずれを含むアメリカの寂れた田舎町。多くのアメリカ人の郷愁の中にあるホームタウン。ここを久しぶりに訪れると・・・、と読者に思わせるところは良質なホラーだと思う。
ウルトラセブン「あなたはだぁれ?」では、団地が丸ごと宇宙人の居住区と入れ替わり、酔って帰宅したサラリーマンが家族に無視されて憤慨する。永井豪「ススムちゃん大ショック」では、いつの間にか凶暴になってしまった住民におそれをなした少年が、やっとの思いで自宅に戻ったところ・・・。これらは本作品の影響と言えるのではないだろうか。SFのジャンルに一つのフォーマットを築いた作品と言うことだろう。
S-F-X(紙ジャケット仕様)
これを初めて聴いたのは高校生の頃。(アナログレコードで)
今聴くとレトロなのかもしれませんが、でもほかにこんな音楽をやっていた人は見あたらない。
でもやっぱり1曲目の「NON-STANDARD MIXTURE」の淡々とした感じが好き。
「スーパーゼビウス」あたりで細野さんに興味をもったひとにはおすすめします。
SNATCHER 【PCエンジン】
オリジナルはPC版で自分は知りません。PSのメタルギアが大ヒットして一躍有名になった小島さんの作品です。自分はこの作品で始めて小島さんを雑誌で知りました。もとはPC版で完結しなかったらしくPCエンジン版は完全版です。真剣に怖いし、手に汗握り、ドキドキしてこの手のゲームでは一番良くできている。メチャクチャ面白かった。PCエンジンの長いロードにもめげず良く遊びましたね。グラフィックや快適さなどポリスノーツのなどに比べるとさすがに落ちますが小島作品はこれが一番ですね。井上喜久子さんの声がいい。さすがに今PCエンジン版を遊ぶのは辛いのでぜひSS,PSで遊んでください。
スナッチ
青春時代を失ってしまう、というアイディア自体は古くからあります。
数十年前に発表されたフレドリック・ブラウンのショートショートで、なんとか色の悪夢、というのを読んだ記憶があります。
たぶん、同じテーマで、他にもいろいろ書かれているのではないでしょうか。
ですから、読んでいて、奇想天外な話とは感じませんでした。
話の展開にも、ちょっと無理があるように思えます。
ラストも特に余韻を残すということもありませんし。
とまあ、多々難を感じるものの、やはり一気に読まされてしまったのは間違いありません。
読んで損はない、ということで、星4つです。
スナッチ デラックス・コレクターズ・エディション [DVD]
なんとなく見てみたんですけど、これはいい。テンポがいいし音楽もマッチしている。それに格好良くてユーモアもある。ブラピのボクシングシーンがファイトクラブに見えてしょうがない(笑)
ただ登場人物は多い、それにストーリーが早いから目を離さないで見ないと訳が分からなくなるかも。
久しぶりにスカットして笑えるラストシーンを見た気がする