初戀(初回) (CD-EXTRA仕様)
既に高みに到達・完成された、たおやかで朗々とした歌声。しかもよくある、歌声は大人だけど表現はまだ青さがなんてこともなく、驚くほど説得力を備えた各楽曲への掌握力です。うたと一体となるとは当に彼女のような音楽才能に言えることかもしれません。
この惚れ惚れさせる〔深い発声〕とそこに溢れている〔迫真性〕について。
前者はよくある胸に声を落としただけの低音によるものでなく、低音でも高音でも喉の開放や頭声、下半身の支えが素晴らしいから常に体中全てが楽器のように鳴るんですね。だから開放的でもあり同時に内省的な深みも増す歌声となっています。しかもそのスケールが大きくなればなるほど、彼女の宇宙観は翼を広げるように深遠になるのです。
続いてその声へ宿すのは、後者の主題核心を掴んだ表現力。ここには林明日香という歌手のアプローチの直向さが伺えます。単に感情をオーバーに歌うのでなく、主題を一度昇華した後再び包み込む愛情のような温かみで声色に表すのです。少なくとも私にはそう感じられました。この、詞も音も理解した歌声でなければ、詞に音が補完されことば以上の世界を見せる“止揚”は図られないでしょう。
もう一つ言えば、その奏で方も繊細さを持つこと。ファルセットの音の先でさえも、単に裏声にひっくり返すだけではなくしっかりと制御され、曲想の文脈で音色を宿している微細な点にも注目です。
結論としてこの完成された歌声は、洗練による作った声や早熟とは全く違うと思うんですね。そんなレベルを超え、うたそのものが彼女に宿るような天賦の声なのです。その上これほど完成されているのに何処かまだまだ進化する可能性を感じさせます。
曲も何かの様式に彼女の才能を押し留めてしまうことなく、自由に彼女のパワーを発揮させる無国籍な楽曲が提供されています。1の泳ぐようなしなやかさ、7の荘厳さ、旋律美と声の輝きの相乗効果が素晴らしい高みで鳴った作品です。
女性経営者が儲かる理由
はじまりから
「『女性経営者』と『女性社長』は違う。
それは雇用を増加し
社会性のある経営ビジョンを持っているかどうか。」
と刺激的。
また、女性の経営者を取り上げた本は今までもあったのですが
どこか肩ひじはっているような堅苦しさを感じました。
しかし、この本は等身大の女性経営者たちが
本音を語っています。
よくある自慢話めいたものではなく
苦労したポイントは勉強になります。
登場するのは
中村利江氏(夢の街創造委員会)
永田万里子氏(アイフリーク)
渡辺明日香氏(ルーク19)
林恵子氏(DoCLASSE)
日野佳恵子氏(ハー・ストーリィ)
笹川祐子氏(イマジンプラス)
川崎貴子氏(ジョヤンテ)
後藤美香氏(オフィストレイン)
數村いづみ氏(モンクレール)
古谷治子氏(マネジメントサポート)
三田村ゆかり氏(マリアージュ)
おかざきなな氏(CANBEスタープロダクション)
温井和佳奈氏(ブルーミング・ライフ)
朝妻秀子氏(東京・ビジネス・ラボラトリー)
佐藤幸恵氏(MINERVA)
林民子氏(NPO法人ソーシャル コンシェルジュ/ ダブルツリー)
独立した人もいれば
大きな組織の中で会社を任されている人もいます。
経営者になると、女性性はあまり活用されないのかと思いますが
彼女たちの口から出てくるのは
「女性の感性を活かし、口コミ力、女性の強さを持つ」
といったこと。
さらに、男性社会の中で経営を続けるために
男性用語をマスターして、業務を説明する必要があるなど
柔軟さも発揮しています。
女性社員を使う際には「公平・平等」を心がけ
女性ならではの性質を把握して、ケアしながら業務を遂行する
といった、きめ細やかさも女性ならでは、といえるかもしれません。
もちろん、これらの要素は男性経営者にも必要なことでしょう。
Chen Min
二胡のいろいろな表情がギュッと収まった1枚です。
「夢は、きっと、かなう」はNHK「スポーツ大陸」エンディング・テーマです。
躍動的で力強い曲、勇気がもらえそうです。
「Rebirth」は丸く包み込むような演奏で空気いっぱいポコポコした感じの曲。
「悲恋」は真っ暗闇に音がむき出しになっているようなヒリヒリした感じがします。
チェンミンさんの歌う「あなたと生きていく」は作詞作曲もご本人です。
今年2月にお母さんになったチェンミンさんの温かくやわらかな歌声にしみじみ。
個人的には「El Dorado」が一番好きです。「旅」をイメージして生まれた曲。
ほかにも「Celtic Rhapsody」「Libertango」がエキゾチックです。
「Libertango」はピアソラの名曲。このCD唯一のカバー曲です。
スペイン語会話フレーズブック―すぐに使える日常表現2900 (アスカカルチャー)
副題が「すぐに使える日常表現2900」となっていて、CD3枚がついて本体価格2900円。意図したかどうか分からないが1表現1円という計算になる。内容も、シチュエーションに合わせて、あいさつから日本の文化まで20に分類して日本語とスペイン語の対訳が並んでいる。一言でいうと盛り沢山だ。
ただ、これが本当にお得かというと少し吟味が必要である。本書を読んでいると、対象としている読者は誰なのかが分からない。使う側からすれば、自分がどのようなレベルだったら(あるいはどのような必要があってスペイン語を勉強するのか)、この本を使って役に立つのかが分からない。文章例を見ると、「こんにちは」「おはようございます」「さようなら」といった簡単なあいさつから、「骨盤不整合なので、帝王切開します。」といった文章まで、難度や使われる状況がさまざまなものがあり、読んでいて目が眩む感じだ。
スペイン語の発音がカタカナで書かれていることも、誰のためか分からない。スペイン語のつづりと発音の関係は割合分かりやすい方なので、本当の初心者や旅行での片言会話以外にカタカナの発音表記の必要性はあまりないし、長い文章はカタカナの発音を読んでも理解してもらうことは難しいだろう。本書に出てくるあいさつ以上の文章が分かる人だったらカタカナ表記は煩わしいだけである。
CDではスペイン人とペルー人が吹き込みをしていて、スペイン語発音の地域的な差異についても一定の考慮がされていることは好感がもてる。読み方も自然で、感情が入っているのも良い。
全体に欲張りすぎていて、使いにくいのが難点。一方で、一つの日本語の文に一つのスペイン語の文(訳は概ね適切で自然である)という構成で統一されてしまっているので、柔軟に応用や発展を考えることも難しい。中級者以上だったら、難度の高い文章の吹き込みを集めてリピーティングやシャドーイングに使うといったこともできるだろうが、そういう文章は固まって配置されていないので手間も大変だと思う。良い材料は揃っていて量もたくさん出るが、料理がうまくできていないレストランに行ったような気分になる。
いつも目標達成している人の営業術 (アスカビジネス)
考え方と具体的な戦術が書いてあった。
話の展開が面白く、実例が豊富で、一気に読めました。
書いてあることは目新しくはないものの、そのわかりやすさにおいて、僕の読んだ本の中で1〜2を争います。
実際に自分の仕事(営業)に役立てようとしたら、ここに書いてあるうちの3〜5個くらいを徹底すればいいと思います。あと2回は読んで、その3〜5個を決めることにしました。