1995年のスモーク・オン・ザ・ウォーター (A.L.C.DX)
『人並み』に大学を出て、就職して、結婚して、寿退社して、
子供を産み育ててきた、所謂『普通の主婦』が、半分事故に遭ったかのように、
破天荒な女友達に巻き込まれる形でバンドをすることになってしまう顛末を
描いたお話。
1995年の2/3は日本の外にいたので、1995年の日本をリアルに感じていた訳では
ないが、今は昔、旧小室ファミリーがミリオンセラーを連発していたことや、
『芸能人は歯が命』のCMが流行していたこと、そして、あの当時はようやく
女性が寿退社して普通の主婦になる以外の生き方が世間に浸透し始めていたこと。
逆に言えば、絶対的に正しいと信じて疑わなかったものが大きな音をたてて崩れ、
今まで以上に誰かに自らの運命を委ねるのではなく、自分の道は自分で
切り開かなければ生きていけなくなったことは少なくとも理解していた。
そして、その波がバンド活動という形で主人公に覆いかぶさって来て、
慌てふためく一方で、自分自身の潜在的な気持ちに気付いていく過程が
うまく描かれている。
そう言えば、本文では触れられてはいないが、作者が『Smoke on the water』を
選んだのは、日本語直訳ロックの『王様』が、ディープパープルの歌詞を
直訳して歌った『深紫伝説』がポテンヒットしたのが1995年であることに
何か関係があったのだろうか。
1995年のスモーク・オン・ザ・ウォーター
(バンドをやったことがないためそう感じるのかもしれませんが)主婦がバンドやる・・・という設定がユニークでした。40歳を過ぎると男女を問わず、「これでいいのか?」とか「何かやりたいよな」と思うもの。
それがバンドで、やり始めた→人前で演奏してみたい→でも下手だしという葛藤
→ライブ、カタルシスというのは、わかるよなぁ・・・という感じです。
軽い感じですが、読んで楽しい本です。
文庫になったら、即買いをオススメです。
マシン・ヘッド
ロックに興味を持ってる人ならば、必ず一度は耳にしたことがあるはずの有名曲、ハイウェイスターとスモークオンザウォーターを含むパープルの、そしてロックミュージックの代表作が本作マシンヘッドです。もちろんレイジー、スペーストラッキンは言うに及ばず本アルバム収録曲に駄作の類は一切なく、全七曲がすべて超一級品と断言しても差し支えないでしょう。また本アルバムはいわゆるHR/HMに属する音楽ではありますが、決してそれらの音楽ファン専用のアルバムではありません。ロックファンすべてにお薦めできる優れたロックアルバムだと思います。サウンド的にもヘヴィーな部分を意識的に抑えた音づくりをしています。というよりもむしろヘヴィーネスよりも徹底的にスピードと、のりにこだわったアルバムであると言うべきかもしれません。
マシンヘッドの凄さは言葉で言い表すことが至難の技ですので、ぜひ御自身の耳で判断することをお薦めする次第です。
ギター・へヴン
自分のような
1960年代生まれの元ロック小僧は、
どうしても買っちゃいますね。
ジャケットを見たときの一抹の不安が、
当たってしまった。
サンタナは好きです。
ですが、この盤は購入後、ちょっと後悔しました。
御大は、気持ちよさそうに弾きまくってますが。
なんというか、少しイタい…
名曲をカバーして、
しかも原曲以上に聞かせることの難しさも、あらためて感じました。
ロッキン・オンの「渋松対談」でも、
ちらりとこの盤のことが話題になっていて、
渋谷陽一氏が「サンタナが「天国の階段」を演ったら、
まんま演歌だ」と、笑いを取っていた。
けど、なんだかんだ言って、渋谷氏も松村氏も、
聞いているんだよな、この盤(あっ、彼らは自腹を切っていないか)
本当は三つ星半くらいですが、敬愛するサンタナさんなので、四つ星。
バンドスコア/スモークオンザウォーター~ディープパープルに捧ぐ (バンド・スコア)
HM/HR界に多大なる影響を与えた伝説のバンド、DEEP PURPLEの名曲の数々を、その後輩達ともいえるHM/HR界の有名人達がカヴァーしているトリビュートアルバムのスコア。欧米人のミュージシャンは、トリビュートアルバムといえど、完コピ使用という意識があまりなく、結構好き勝手に演奏している(笑)1曲目の「SPEED KING」からして、本来、ギターとハモンドオルガンの掛け合いであった部分が、ほとんどイングヴェイのギターソロで占められている(笑)そうした無茶な部分も一部にはあるが、大部分はオリジナルのフレーズと比較してみても面白いようなオイシイ演奏に溢れている。「普通とはチョット違ったバージョンのPURPLEを演ってみたい」と思っている方には格好の譜面だ!!さぁいますぐ入手して練習しろ!!ただし、下手をするとこのスコアよりもこの音源の入手自体が難しいかも(爆)