青の祓魔師 1 (ジャンプコミックス)
本来ならば敵側の主力であるはずのモノが、さまざまな因果によって「善」なるモノとして戦う。
簡単に言えば、本作の基本路線はこれである。
これまでにも手を変え品を変え多くの作品で用いられてきた構図なので、特に目新しさは無い。
若干食傷気味と言ってもいいほどだ。
だが、それでもこの作品は面白い。
よく考えられた細かい演出や設定により、基本構図の嫌な既視感をまったく感じさせない。
世界観にマッチした画風は丁寧で見やすく、迫力と温かさも両立。
物語の伏線やキャラクターの成長余地を、読者に分かりやすく、かつ興味深く見せてくれているので、この先の展開にも素直に期待していられる。
高いレベルでキレイにまとまった作品と言えるだろう。
以上の理由で、私からの評価は☆4つ。
Exorcist II: The Heretic
24年間も待たされた待望のCDリリース!「リーガンのテーマ」は全作「チューブラベルズ」にも優る美しい旋律。77年のモリコーネのインタビューでは、このアルバムが彼の最もお気に入りだと言っていました。
青の祓魔師 4 (ジャンプコミックス)
魅力のある絵を書く作家さんだと思います。
巻数が増えるにつれて、萎える作品が多い中
どんどん引き込まれていきます。
毎回、楽しんで書かれているように思えます。
某有名作家さんのように
手抜きでも売れるからって画風にだけは
なってほしくない作家さんNo.1です。
1巻よりも2巻→3巻→4巻と
段々面白くなります。イチオシ。
あらすじは他の方も沢山書かれているので
この程度で。
エクソシスト2 [DVD]
バチカンの公式見解は悪魔の存在を否定していないが、今日それをまともに信じているカソリックの聖職者がどれだけいるであろうか。50年代以降悪魔や憑依は宗教の枠組みを離れて深層心理の生み出す妄想という位置づけがなされた。そこには心理学が取り組む「心」と宗教的領域である「精神」の相克があった。従って本作でも、封印した「恐れ」が存在する場所としての無意識の領域は認めても、やはりそれを越えた「精神」の領域があることは前提になっている。バチカンはメリンの信仰を疑っており、それがメリンの死をもたらしたと考えているが、バートン扮する弟子はメりンの信仰を再確認し、その遺志をついでリーガンの精神を浄化する役目を負う。保守的と言えばそれまでだが、興味深いテーマを扱ってはいる。結局、リーガンは「心」の段階では正常になったように見えるが、奥深い「魂」の領域はいまだパズズの支配下にあったのである。メリンの信仰のありかたと、アフリカの土俗信仰、イナゴの話などが複雑に絡み合っている上、内容がかなり地味で「学問的」なために理解がなかなか難しく、アメリカでは「史上最悪の続編」などと呼ばれたが、私は嫌いではない。
エクソシスト ビギニング [DVD]
「3」でメタメタになったエクソシストの続編(というか前日譚)がまさか製作されるとは思っていませんでしたので、まずびっくり。
期待せずに見たのですが、なかなか意外に正統路線のつくりにまたびっくり。いがいなひろいもの。迷っている人は見ても損はしないと思いますよ。
まず俳優陣が良い。一見地味ですが、ステラン・スカルスゲードさん他、演技力のある人が多いため、物語がしっかりして見れるのも良い点。当初メリン神父はリーアム・ニーソンに依頼予定もあっさり出演拒否、まあかえって好結果となった気がします。
物語自体も最近ではなかなか見られない、超自然オカルト系のつくりで、最近の殺戮者たちばかりのホラーより、はっきり言って物語りに説得力がありました。まあ最後のカタルシスはちょっと大げさかなとは思いますが、それくらい作らないとメジャーの映画会社ではNGなんでしょうね。(ポール・シュレイダー監督が降板させられたのも、派手さがないためだったらしい)
もひとつのポイントはレニー・ハーリン監督の復活といったところでしょうか。最近の作品は「ドリヴン」を初め、とても鑑賞に堪えうるものが無かったのですが、この作品は久々の快作。もともとこの人「プリズン」と言う刑務所に巣くう悪霊を扱った、なかなか味のあるホラー映画でメジャー監督デビューしており、今作でホラー映画に返り咲きと言ったところ。こうやって見るとこの人、ホラー映画に向いているんだなあと思いました。次回作に期待ですね。またへんな路線に向かわないことを祈っていましょう。
なんとなくまだまだ続編の作られそうな「エクソシスト」ですが、すでに原作者ブラッティさんの名前は無いのが面白いですね。原作もなかなか面白いので、一回読むのをおすすめしますよ。