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人体常在菌のはなし ―美人は菌でつくられる (集英社新書)
ばい菌だって生き物だから、棲む場所が広々していて餌もたっぷりあれば、じゃんじゃん繁殖するわけです。
だから先住者である常在菌がいれば、棲む場所も餌も常在菌が確保しているから、悪玉菌が来ても用意には住み着けないんですね。
常在菌がいるから悪い菌に感染しないってことです。
だから石鹸は使いすぎない方がいい。特に薬用石鹸や逆性石鹸のような消毒効果のある石鹸はだめ。
水洗いだけで十分汚れは落ちる。むしろ、石鹸をちゃんと洗い流さない方が危ない。
この本には水だけでしっかりと手を洗う方法も書いてあります。
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抗菌薬の考え方、使い方〈ver.2〉
抗菌薬の正しい知識が身につく本として、勧められるがままに買った前版。
読みやすく、分かりやすく、まさしく目から鱗でした。
今回改訂され、約140ページ増。
表紙も黒一色に(ちょっと味気ない?)。きちんと補筆されていて、分かりやすさ・読みやすさも増しました
(ESBLに実は効くなど、セファマイシンの立場も良くなっています)。
更に「日本における抗菌薬使用の問題点」と題して、日本のおかしな点を解説していて、必読です。
抗菌薬の一覧表も付加し、代表的な商品名と亀田総合病院の推奨投与量などが記載されています。
そして、ダプトマイシン・チゲサイクリン・リファキシミンが新しいタイプの抗菌薬に追加。
宮入先生の「小児抗菌薬の使い方」の章も、素晴らしくまとまっています。
前版を読んだ方にも、まだ読まれていない方にもお勧めできます。
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今あるガンが消えていく食事 (ビタミン文庫)
癌が消えるというタイトルは誇大すぎますが、免疫を上げる食事、日本古来からの食事ということで、患者さんへの食事指導時に参考にさせていただいてます。また、ダイエットにも通じるところがあります。癌はあくまでも現代医学で治していくべきだと思います。ただ、癌の種類にもよりますが、高齢の方は手術をしなくても癌はあまり進行しませんし、手術をすると寝たきりになる可能性があります。欧米化した食事を見直すいい本だと思います。
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ホタテの力 海の 野菜・果物洗い 90g
野菜や果物の残留農薬やいろいろな汚れが、これを溶かした液体につけるだけで浮き上がる様子は、見ていて実験みたいで面白くもあります。
いつもそのまま水洗いで調理していた野菜などに、こんなに浮き上がるほどの汚れや汚染物質がついていたんだと思うと、怖くなりました。
我が家の小動物用に準備した野菜や果物を、これでよく洗ってます。
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Microcosm: E. Coli and the New Science of Life (Vintage)
大腸菌だけで、1冊の本が書けるとは思いもよりませんでした。原始的な単細胞
生物だとばかりおもっていたのですが、どうしてどうして複雑な鞭毛の機構や
感覚機関をもっていたりと、驚異の複雑さ。
大腸菌にも寿命がある、大腸菌もセックスをする、大腸菌のコロニーどうして戦争をする、
などなど、読み終わる頃には、すっかり大腸菌のファンになってしまいました。
しかし、凶暴な O-157 も同じ大腸菌の仲間だったりして、・・・。