カルメン [DVD]
この作品を初めて観た時から早や20年以上が経過しますが、その時の衝撃は今だに忘れ難い。現実と虚構、虚構と虚構が交錯していく映画的、舞台的構成も見事でしたが、なにより、ダンスの迫力と美しさが圧倒的。ダンスでスロー・モーションを演じ、ダンスでストップ・モーションを演じきる。当たり前といえば当たり前なのかもしれませんが、これが本物のプロのダンサーなのかとそれこそ目を丸くして眺めていたのを思い出します。アントニオ・ガデスは勿論として、フラメンコ・ギターの大御所、パコ・デ・ルシア、スペインを代表するフラメンコ・ダンサーのクリスティーナ・オヨス等のスーパースター達が、リハーサル風景という設定の中に、さりげなく普通に登場しているのが凄すぎるくらいでした。この作品を観たら、この本物の舞台までをも必ず観たくなってしまうに違いありません。圧倒的なダンス映画です。
ギターソロのためのパコデルシア作品集/天才
パコのファーストアルバムの曲が完全採譜されています。フラメンコギターでパコを弾きたい方にオススメです。また、CDを聴きながら見ると弾き方がわかり、面白かったりします。
しかし、無論パコの曲なので難易度はかなり高めなのでその点は注意が必要です(?)。
フラメンコギターを弾く人間としてはかなりオススメの1冊です。
グラナダ~パコ・デ・ルシア・フラメンコ・ベスト・セレクション
ソロ・デビューした19歳当時のパコ・デ・ルシアが、兄ラモン・デ・アルヘシラスと共にラテンアメリカの代表的な曲を演奏しているCDです。1967年の録音で、「ドス・ギターラス・フラメンカス・エン・アメリカ・ラティーナ」というタイトルで発売されました。
シェリート・リンド、黒いオルフェ、コーヒー・ルンバに平原の魂、そしてべサメ・ムーチョまで(!)とびっくりするぐらいの選曲ですが、フラメンコアレンジが楽しく、勢いがあって楽しめると思います。ラテンの俯瞰ということか、フラメンコももちろんいくつか入っています。
パコ・ファンやフラメンコ・ファンにとっては、マニア向けCDということになりそうですが、そうでない人にとっては、ラテン音楽とフラメンコの入門編になるかもしれない楽しいCDだと思います。また後々中南米のアーティストとの共演を何度もしているパコ・デ・ルシアのルーツは意外とこんなところにもあるのかもしれません。