ネオアルカディア―奇跡の涙 (リンクスロマンス)
寡黙だけれど、情熱的な王・バルと
繊細で心優しい森の聖霊・レリスのお話です。
橘先生のファンタジーは、世界設定がとてもしっかりしています。
それだけに、その状況説明に裂かれるページが多くなってしまっているのがちょっと残念です。
仕方のないことでもあるんですけれども。
そして受は森の聖霊というイメージどおり、イラストといいとても美しいのですが
もう少し男性らしくてもいいと思います。
話し方や考え方といい、女性の聖霊と言っても殆ど違和感がない気が…
書き下ろしが二つあり、ひとつは闇の王と虹の御子のお話、もうひとつはバルとレリスのその後です。
美形だけど一見怖い感じの闇の王が、なんとなく虹の御子のお尻にしかれ気味(かな?)なところが、
シリアスな話なのに楽しかったです。
橘先生曰く、一応構想はあったようなのですが
個人的にはショア×ルカのお話も読みたかったです。
レリスに片想いしていた騎士ショア、バルを長年思い続けた小姓ルカ。
本編では報われなかった二人なので、ちょっと可哀相かなぁと。