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Princess Masako: Prisoner of the Chrysanthemum Throne

日本では、天皇家に起こりつつある悲劇的な話は一種の「タブー」であり、
新聞やテレビなどのマスコミには、その「真相」が記事になることは、ほとんど
ありません。日本の読者は、新聞記事の「行間」を読んで、ただ勝手に真
相を推量する以外には方法がありません。この英文原書は、その行間を具体的な
文章として直接に表現したもので、ある意味で、我々日本人が今まで推量してい
たことの確認ができる（もちろん、英語がわかる読者の場合に限りますが）、チャ
ンスを与えてくれるといえるでしょう。

皇太子妃「雅子」の悲劇の一因は、もちろん、宮内庁の極めて「封建的」な考え
方、つまり天皇（家の後継者）になる資格は「長子」（存命の年長の男子）のみ
にあり、女性には資格が全くないという「男尊女卑」の思想に基づいていること
です。従って、皇太子妃は跡取りを確保するために、いわゆる「出産のロボット」
にならなければならないし、生まれくる子供は男子でなければ、尊重されないわ
けです。不幸にして、皇太子夫妻の子供は、女性だった。。。

悲劇のもう１つの要因は、雅子が有望な外交官というキャリアをもっていたこと
でしょう。戦後、「象徴」となった天皇家の仕事（公務）は、政治的に何の実益
もない、いわゆる「儀式」に過ぎないので、外交官として活躍する夢をもってい
た野心的な女性には、極めて退屈きわまりないものだと、想像できます。それを
良く納得した上で、皇太子との結婚を引き受けたかどうか、に疑問が残ります。

悲劇の最大原因は、本人が余り気乗りしなかった皇太子との結婚を、皇太子から
の強い要望と、それを受けた「雅子」の両親、特に外交官の父親（原書では「影
の黒幕」）からの強い圧力によって、渋々引き受けざるをえなくなった彼女の境
遇（「お家大事」の犠牲になったこと）にある、と私は思います。

原書では、この境遇を飽くまでも「悲劇」として紹介していますが、もし読者が
英文の「行間」を読むことができれば、著者は、これを悲劇に終わらせてはいけ
ない、と示唆していることにすぐ気づくでしょう。皇太子は、一時、天皇になる
のを諦めて、男子を持つ弟に（皇太子の）席を譲り、雅子と娘の３人で、皇居を
あとにして、民間人として、もっと人間らしい自由な生活を始めようと、思い悩
んだことがあった、という「くだり」が原書にあります。もし、皇太子夫妻がそ
の気なら、それはいつでも可能なのです。天皇家は「ヤクザ」の世界ではありま
せん。本人が民間人を望むなら、皇太子の妹のごとく、民間人になるチャンスは
まだあります。問題は、本人にそれを言い出す勇気と「先見の明」（将来へのビ
ジョン）があるかどうかです。願わくば、悲劇を「ハッピーエンド」に一変した
いものです。

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EXILEに加入した事がすごく残念だと、加入当時はショックを隠しきれませんでした。