フォーリング・イン・ラヴ(紙ジャケット仕様)
79年発表の6作目。ブリンズリーらパブ・ロック周辺、元フリーのアンディ・フレイザーらの活動でも有名だが、このアルバムでは元エースのメンバーをバックに配して素晴しい作品を作り上げた。ヴォーカリスととしては玄人筋に人気の高い人だが、一般レベルとなるとほとんど知っている人は皆無?は言い過ぎかもしれないが、名前は知っていても聞いた事がない人が多そうな人である。そんな人はぜひこのアルバムを聞いてほしい。エースっぽさは皆無だが、メンバーは素晴しい演奏でこのアルバムの名曲たちをサポートしている。ハッキリ言ってこの人の頑固で無骨なイメージが崩れ去った王道のブリッテッシュ・ポップのような1.だけで全てO.K.だった。(いやソウル・コンテンポラリーなガール・ポップ風と言うべきか・・・) ボブ・マーリーの2.もソウルっぽい佳曲。ジョン・ハイアット作のピアノの弾き語りにストリングスが絡むメランコリックなバラードの3.も良い。カントリーっぽい曲をソウルっぽく仕上げた4.も彼らしい曲だろう。カントリー・バラードの5.のこの刹那さ加減をぜひ聞いてほしいものだ。ブラスが導入されたアップ・テンポの6.も良い。11.はデイヴ・エドモンズもカヴァーしているフォー・トップスの曲だが、どう考えてもデイヴはこのテイクをお手本にしていると思う。アンディ・フェアウェザーロウ辺りが好きな人は特にお薦め。