北の国から 92 巣立ち [DVD]
私は一貫して、純が中心の東京を中心とした「北の国から」(帰郷、巣立ち)を評価していない。
本作では、東京を舞台とした、純と「とろ子」の恋愛があまりにも不自然なのだ。
私は北海道出身であり、北海道の純の恋愛(純と玲、純とシュウ)などは「ありそう」と思うことができる。
しかし、大学ならまだしも、東京で社会人として生活している2人として、純と「とろ子」の馴れ初めや恋愛の推移はあまりにも不自然だ。
ところが、純が北海道に帰ってからは、純の雰囲気も一変頼もしくなり、北海道の風情も相まって、まさに「北の国から」になる。
純の成長を描いていると言えばばそれまでだが、私にはその落差は不要に思えた。
純は東京で良い学校に行くでもなく、その後東京でなければならない仕事につくわけでもない。やはり「帰郷」「巣立ち」で、東京に憧れていたわけではない純が東京で生活していたのは不自然しか思えない。
北の国から 89 帰郷 [DVD]
何も評価など書かなくとも、黙って見てくれれば理解できます。
いま無くなりつつある信頼・愛情が画面いっぱいに広がっているではないですか。
感性が違う人ももちろんいる訳なんだけど・・・
昭和の良き時代の親父が見られる貴重な作品でもあります。
東京兄妹 [VHS]
”こんな兄妹は存在しないよな。”と思いながら、”でもいたらいいのにな。”と思いつつ見ました。
粟田 麗のデビュー主演作で、最近はお母さん役や学校の先生などの落ち着いた役を主に演じていますが、このときの演技は、可憐で透明感がある演技ができて素敵だと感じました。
少女から大人の女性になりつつある姿を、出すぎずにまたさりげなく自然に演じていたのには感心しました。
恋人が死んで家に戻ってきて、翌朝の朝食を作っている表情は、元の家を出る前の表情に戻っていたけれど、多少大人の女性の表情になっていた方がよかった野ではないかと思いましたが・・・・・。
ただし、市川 準監督の最後の演出(緒形 直人演ずる兄が、一旦帰宅しまた振り返ってしまうシーン)は、何か意図があっての演出だとは思いますが、
考えてみれば、兄の行く(帰る)場所はあの家しかないし、新しい恋人ができている様子もないので、また、妹が帰ってきてから月日もかなり流れているので、なにか心にもやもやがあることも考えられない。
演出としてはいらない物だったんじゃなかったのかなと感じてます。
なんにしても、この映画は粟田 麗抜きでは成立しない映画だと思います。
天国で君に逢えたら [DVD]
以前TVでやっていたのを拝見し購入しました。
これは良作です。
主演の精神科医、野々上先生の元へと足を運ぶ患者のみなさんがとてもキュートで人間味溢れていること。
カウンセリングルームに漂う暖かい空気感。
そのすべてが優しい。
この手のお涙頂戴のドラマはたくさんあるが、これだけは違う。
自然と涙している自分に気付ついた。
死という重いテーマにもかかわらず、見終わったあとの爽快感はなんだろう。
ドラマとしての抑揚こそないが、本当に優しくなれるドラマ。