バトルスピリッツ ブレイヴチョコスナック BOX (食玩)
まず商品形態が従来のチョコウエハースにカード同封からリング型チョコスナックにカードの小袋張付のテオスマキア型に変更。これでカードを出してもお菓子が保管できるようになりました。
続いて収録カードを紹介。Xレアはブースター6弾【爆神】から「激神皇カタストロフドラゴン」と、バトスピチョコでは常連の「龍皇ジークフリード」の2種。カタストロフドラゴンはイラストが大きくなり翼や腕がからはみ出して迫力増、ジークフリードはイラストを一新しての登場。
続いて構築済みデッキ【太陽の合体ドラゴン】から、太陽龍ジーク・アポロドラゴンや2種のブレイヴを含む6種が登場。こちらは【太陽のブレイヴパック】封入のジーク・アポロドラゴンと同様のプリズムキラ仕様で、イラスト部にアニメ主人公・馬神弾の姿が追加されています。
最後にプロモーションカードが13種。これらはイベント参加賞や雑誌付録といった特殊な条件で配布されたもので、見方によってはXレア以上に入手困難なもの。それを一挙13種投入の大盤振る舞い!最近バトスピを始めてコレクションを充実させたい人はもちろん、デッキ構築のため複数枚欲しかった人にとっても、コレは最初で最後のチャンスかもしれません。ただしカードの仕様はコモンと同等なので、相対的にキラカードの比率が激減した事に物足りなさを感じる人もいるかもしれません。
参考までに、私が購入したBOX(20個入り)のカード封入比率です。
Xレア:1、プリズムキラ:6、プロモ:13(重複が2枚あり、実質11種)
飛び出せ!青春 Vol.5 [Blu-ray]
北海道や伊豆の島へのロケなど解放感のあるエピソードが並び(生徒たちの私服や水着姿も見どころ)、チームワークもバッチリ決まってきた感のある第3巻、「君がやるなら俺もやる!(※文化祭の話)」「くたばれコンプレックス!!」など粒よりのエピソードが揃った第4巻に続く、この最終巻も見どころいっぱいだ。
冒頭の「太陽劣等改造論!?」―ゲストは高見エミリー。のちの鳩山邦夫夫人である―では、音声カット・あからさまな映像のカット・さらには使用楽曲の差し替え(おそらくその場面では洋楽を使用しており、著作権の問題が発生したためと思われる)、などといった“現実”を目にすることにもなるが、謎の新任教師・チイチイ(地井武男)がカッコよすぎる「結局はタダの人間なのか先生も!!」、高木と片桐の友情が試される「気楽に行こうぜオレたちだけは!!」、後に自ら声を演じた『ラピュタ』のムスカ大佐そっくりのムードをもったキャラクターで寺田農が登場する「貴様と俺とは同期の桜」、日テレ青春ドラマ史上に残る衝撃の展開、そして感動が待っている「オレは谷岡だッ!!」など、どれも力作で、適当にやっつけたエピソードは1本もない、という印象だ。
そしてもちろん、最終回がいっぱい笑っていっぱい泣ける文句なしの大傑作なのは、言うまでもない。
今回、トータルで34時間超という、長い長い“青春の旅”を終えてみて、物語、喜怒哀楽、内容がぎっしり詰まっているにもかかわらず、思えばアッという間で、笑っているうちいつしか泣けて、スッキリとした心持ちのまま見終えることができた。
ビギンは教師としてダメなとこもあったかもしれない。だけど、オレからすれば、力強い励ましをくれる最高の先生だ。
これから先の人生もいろんなことがあるだろうが、このディスクを再生すれば、いつでもビギンや“仲間たち”に会える。
こんな心強いことはない。
太陽の季節 (新潮文庫)
まず、星の数については個人的な考えから1と2はつけないことにしているので、3つである。だから、3にも色々あるので、実際の星の数は、レビューの中身から判断してもらいたい。
さて、内容については、ほかの方も触れられているように、1950年代半ばの東京の一部の若者の風俗が描かれている。おそらく、発表された当時は、“衝撃的”だったのだろう。それもあって、芥川賞を受賞しているが、芥川賞の受賞作品及び受賞作家を見てみるとわかるが、この賞がいかにあてにならないか分かるだろう。私個人は好きではないが、太宰治氏、三島由紀夫氏、村上春樹氏は受賞していないし、受賞後活躍した作家でさえ、その受賞作の多くが忘れ去られている(作家は処女作に向かって成熟するという言葉を思い出してほしい)。本作も、著者が存命でなおかつ政治家として表舞台にいるから、ドラマ化されたり話題になるのだろう。
今の時代に、冷静になって読むと、それほど“衝撃的”ではない。さらに、ここで描かれたようなタイプの反抗的な若者たちは、実際に社会に出ると、意外と優秀な企業戦士になって、非常に保守的な人になることを、著者自身も含めた多くの人たちの姿が証明している。
そもそも、文学的な評価や価値は、“衝撃的”とは関係ない。オースティンの『高慢と偏見』は、極めて日常的で、衝撃などないが、世界的名作であり、発表から200年たっても読み継がれている。世界的名作と比べるのは酷かもしれないが、本作を読む人は、その程度の作品と考えて、手にとって欲しい。
本作が持つ価値をあえていうなら、ある時代の“風俗”を描いたことと、同時代の評価がいかにあてにならないかということ、文学賞を取っただけの若者の存在が社会現象にもなった最初の例という、資料的な価値だけである。
私に子どもがいれば、読ませたくない作品である。ただし、それは“性”が描かれているからではなく、時間の無駄になるからである。
飛び出せ!青春 Vol.1 [Blu-ray]
「太陽がくれた季節」の旋律が流れるたびに、青春の熱い1ページが甦ってくるようなそんな不思議な感覚に包まれる・・。「飛び出せ!青春」は青春ドラマの金字塔であり、また教育ドラマの原点でもあるような気がする。村野武範扮する河野先生に憧れて、現実の教育界に飛び込んだ人も多かったのではないだろうか。偽りのない裸の心で真摯に生徒たちと向き合っていく河野先生の姿には、時代を超えた理想の教師像を見る思いがする。
第1話「レッツ・ビギン」から、いきなり熱い青春活劇が始まる。新しく赴任してきた河野先生と、石橋正次扮する高木というリーダー格の生徒との火花を散らす熱いバトルは見応え十分だ。個人的には、第4話「やるぞ見ていろカンニング」もお薦めのエピソード。生徒役として、後に熱中先生として一世を風靡する水谷豊も出演していて見事な演技を見せている。とにかく全篇、熱いドラマの連続で泣き笑いが随所に鏤められた傑作だ。
太陽の簒奪者 (ハヤカワJA)
SF作家・野尻抱介、渾身の傑作。
野尻の世代はSFを呼吸して育った。生まれる前からSFマガジンが存在した。幼い頃にウルトラマンが生まれた。思春期にスターウォーズが襲来し、空前のSFブームが巻き起こる中、ハヤカワや創元、角川の文庫をむさぼり読んだ。学生時代にはRPGの洗礼を受けた。パソコンばかりかファミコンまでが生活の一部となった。
いまやSFは我々の血肉であり、ことさらに意識することさえなくなった感もある。
そんな中で、野尻は、彼が「本物のSF」と信ずるヴィジョンを提示し続けた。どのような舞台で、どのような衣装をまとっていても、中身はすべて硬質かつ高貴な純粋無垢のSFであった。
そんな野尻が、玄人のために、全身全霊を込めて書いたSFが本作である。
本作の基となった同名の短編は、雑誌「SFマガジン」増刊号に掲載された。なんとスペースオペラ特集号であった。
スペースオペラとは、ヒーローがレーザーガン片手に美女を守り、宇宙怪物と戦う……みたいなストーリーが基本である。痛快で楽しいが、いささか古めかしいのも事実だ。が、その骨董品を、正確な科学知識と簡潔無比なハードボイルド文体が特徴の野尻に書かせたら、どうなるか。
大傑作となった。
この驚天動地、ドラマチックな闘争と挑戦の物語を、野尻は激することなく淡々と描く。筋金入りのポーカーフェイス。しかし、選び抜かれた言葉はいずれも的確に働いて、常識の鎧を砕き、心を揺さぶる。
日本が誇る最高水準の作品だ。英訳される日が待ち遠しい。