モジャ公 (1) (小学館コロコロ文庫)
☆この漫画はとてつもない拾い物である。一筋縄ではいかないシニカルな展開、秀逸で、妙味なアイデア、スペース・オペラを連想させる壮大な画風を含めた趣向にはビックリ仰天させられた。作者=(藤子・F・不二雄)の代表作で知られる、失敗&駄目なことを正当化した許されない不愉快な愚作『ドラえもん』や、連載を打ち切られた問題作?『オバQ』等の作品群は、はっきり言って大嫌いだが、本編はかなり毛色が違う異様なムード満点のSF・アドベンチャーの佳作。壊れそうな?なポンコツロケットで宇宙へ家出した主人公のモジャ公を含めた、ドンモ、空夫の個性的な三人組が織り成す危険とスリルに満ちた刺激的な大冒険を毒々しいユーモアとスラップスティックな活劇描写を平行しながら非凡な構成で描いている。実験的な演出&手法と卓越した表現力には底知れない恐怖感?がある。物語に重要な役割を果たす、記録映画監督や自殺屋?といった名脇役たちの存在感も強烈。ハリウッド映画のSF大作にも決して引けをとらない、本格派のSF漫画であります。★
モジャ公 (2) (小学館コロコロ文庫)
漫画もアニメも知名度は低いですが、とても楽しめる内容でした。
Wikipediaに記載されていました、グロテスクな場面やシュールなものはあまり気になりませんでした。
断言しますが、僕はドラえもんよりモジャ公の方が断然好きです。
藤子・F・不二雄 TVアニメ アーカイブス DVD-BOX
各作品ごとにBOX化して欲しいのが本音だけど、改めて藤子F先生は偉大だと実感したわ………
もちろん制作者・声優陣もよ!!
教育テレビで放送されたキテレツ大百科のドラマも映像化して!
モジャ公―藤子・F・不二雄SFギャグ
数多くのハリウッド映画(監督)が日本のマンガの影響を少なからず受けている事実については今更ディズニーやタランティーノを引き合いに出すまでもないだろうが、この作品においても主人公の少年・モジャ公・ドンモの組み合わせからは容易にルーク・R2・3POを連想することができるし「アステロイド・ラリー」の回での航法のアイディアについては、多くの人がまんまスターウォーズの1シーンを思い出すに違いない。
また「恐竜の星」のプロットはまさにジュラシック・パークそのもの。
古典的なスペース・オペラやSFについては相似性を語ることすら無意味なこととも取れるが、この作品が60年代後期に執筆されたことを考えれば賛嘆に値するし、その後の数多くのSF作品に何らかの影響を与えたと考えても間違ってはいないのではないだろうか。
いくつかのバージョンで出版されているが現在潤沢に入手できるのはコロコロ文庫版のみであろうか。
この愛蔵版についてはコミックスであれば2~3巻となるものを一冊にまとめているしF先生による解説も収録しているのでコストパフォーマンスは決して低くはないと言えるだろう。
しかし全ての版において未だ未収録のエピソードがあることも知られている。
未収録のエピソードも収録した形での完全版出版を切に願う。