もののけ姫 [DVD]
もののけ姫自体についてレビューすると長くなってしまうので割愛します。内容については他の方が書かれたものをご覧ください。
感じ方は人それぞれですから、批判するなとはいいません。でも、一つだけどうしても言いたいことがあるので書いておきます。
「残酷な表現がある」とか「グロいものを描く必要はない」と言う人がいます。
逆に聞きたい。残酷なものを残酷なこととして描かず、当たり障りのない表現にすり替えたら、どうなりますか?
公開時私は小学生で、初めて見たときは主人公が敵を殺めるシーンのあまりの生々しさにぞっとしたのを覚えています。
二十歳になった今でもそれは変わりません。何度かこの映画を観ていますが、その度にぞっとします。この作品では、そういったオブラートに包まない死が描かれます。
でもそれでこの映画を嫌悪したり軽蔑するといったことはなく、むしろ子供心に「人を殺めるとはこういうことだ」という現実をきちんと認識できました。
子供の目を覆い続ける親御さんがた。子供はいつ、現実を学べばいいのですか?
そうやってずっと綺麗なものばかり見せ続けて、大人になった子供達はいざ現実を目の当たりにした時、そのギャップを処理し切れなくてただ呆然とするでしょう。
「残酷な表現を見せたほうがいい」と言っているわけではありません。
ただ人の死を美化せず、その悲惨さと痛みまできちんと描いているのなら、それは必要な知識なのです。だから「してはいけない」と学ぶのです。
子供を無知なままでいさせたいのは大人のエゴです。本当の意味で子供を守ることには繋がらないということに、気付いてほしい。
「だって生き返ると思ったんだもん。」すでに子供がそんな事を言っている現実に、
大人はなんと言い訳するのですか?
ピエドラ川のほとりで私は泣いた (角川文庫)
この本を読んで神についての考え方が変わりました。
人を愛するのに今までの自分に足りなかった事や
何かを得るためには何かを犠牲にしなければならない事など
深く心に染みてくる内容です。
ピエドラ川のほとりであなたも泣いてみませんか
スッキリしますよ。
SII シルカカード レッド DC-A05ES (スペイン語カード)
スペイン語初心者で、スペイン旅行の20日ほど前に買いましたが、もっと早く買えば良かったと思いました。旅行中は色々な看板などをさっと辞書で引いて調べられたのがとても便利でした。
また、西和・和西だけでなく、西英・英西も入っているので、英語の方が引きやすい単語を引くのに便利です(例えば英語のI need a smaller oneのoneなど)。
不規則動詞はボタン1つで活用表に飛べますし、基本規則動詞活用表も和西の最初のメニューからすぐに表示させられます。
一番素晴らしいと思ったのは西語例文検索機能で、西和・和西・西英・英西の全ての辞書の例文から特定の複数の単語を含む例文を検索できます。スペイン語で文章を書くとき、この例文検索はとても便利です。
ただ、同じ事が日本語の訳語でも出来たらもっと良かったと思うので星4つです(わがまま歩き旅行会話では日本語での検索は出来ます)。
世界最速でアミーゴができる!スペイン語入門―柔らかくて毛深いスペイン語の本 (CDブック)
著者は6年間、スペイン・マヨルカ島で絵画を学ぶ傍ら、音楽の才能も買われプロのDJとしてクラブやディスコでも活躍をしてたという多彩でユニークなキャリアをお持ちの方です。
本は、その時の体験談やスペイン人の国民性を語るところからいきなりレッスンが始まります。さー勉強しようと身構えがちな読者を緊張をほぐすような感じでいきなり、本題へ。すーと引き込まれる感じです。会話は大学生のEriが夏休みを利用して、一人でバルセロナを旅行し、現地でPedroというマヨルカ出身の男性を知り合い、現地の人が行くレストランへ連れて行って貰ったり、ボケリーア市場へ連れて行って貰ったり、会話が自然で楽しく、実際本当に遭遇しそうな会話ばかりなので、覚え甲斐があります。あと、スペイン人がよく使うというあいづちも沢山出てきて、生きた会話が身につくようになっています。説明は初心者には負担になりそうな長い説明は省いていますが、でもポイントは押さえてあるので、これからスペイン語を学ぶ人にはピッタリだと思います☆ところどころに表現のエピソードも載っていて、おもしろいです。そうやって覚えると忘れない気がします。
あと、著者がスペイン留学時代の写真や、著者直筆のイラストも沢山ちりばめられていて、アートな本でもあり、勉強してても息抜きが出来る本です。そう、スペインの食べ物についても沢山説明があり、食欲を刺激される本でもあります。
録音は著者と昨年NHKラジオで講師を務めていたアルベルト酒井さんです。彼の声も落ち着いた優しい声です。スペイン本土のスペイン語(カステリャーノ)を話される方で、まさに標準語のスペイン語の発音が身につくように構成されています。かなり内容が濃い一冊、お薦めです☆☆☆
紅の豚
風の谷のナウシカ以来、宮崎駿監督と久石譲さんがタッグを組んだ5作目のサウンドトラックになります。
前回の「魔女の宅急便」のときに、それぞれの曲のクォリティの高さといい、全体のバランスのよさ、構成の素晴らしさといい、アルバムとしての高い完成度を見ましたが、今回の作品では、従来に比べて曲数が多めのため、単なるBGM集になっていないか、少し不安を感じてしまうところ。けれども、映画本編と見事にシンクロした音楽は、見事な仕上がりになっています。
もちろん、その分、サントラ単体で楽しむファンには、いささか冗長な感じがしてしまい、そこが残念ではありますが、どこかノスタルジックな心地よい旋律が満足感を十分もたらしてくれるに違いありません。たとえば、「5. セピア色の写真」「15. アドリアの海へ」は、小品ながら久石さんらしい秀作。特に「16. 遠き時代を求めて」は、前半から後半に移る瞬間のものすごく澄んだ旋律がとても印象的。映画本編では、ホテル・アドリアーノの上空に戻ってきたポルコを見て、ジーナが遠く青い日々を思い起こす場面に使われていました。
一方で、天空の城ラピュタの「愉快なけんか」を思わせる「17. 荒野の一目惚れ」のような楽しい曲や、「19. 失われた魂 -LOST SPILIT-」のような不思議な曲もあり、加藤登紀子さんによる名曲「23. 時には昔の話を」にいたるまで、決して聴いているものを飽きさせない、充実したアルバムになっています。
ちなみに、「23. 時には昔の話を」の編曲を菅野よう子さんが手がけているところが、サウンドトラック好きには何とも興味深いお話です。