ザ・ブレイクスルー
Hip‐Hop Soul QueenからR&Bシーンの頂点に登りつめた今もストイックなまでに自らの音楽を追求するMJB。アルバムのタイトルからも向上心の高さがうかがえる本作は,もちろん渾身の力作であり,秀作である。
冒頭の「No One Will Do」で一気に惹きこまれる。オージェイズ「I Swear,I Love No One But You」ネタのメロディアスなトラックをバックに,エモーショナルにグイグイと歌い上げていくMJBのヴォーカルはさすがであり,見事である。セルジオ・メンデスと共演したウィル・アイ・アムは,本作ではジャズのニーナ・シモンをサンプリングした「About You」をプロデュース。伝統的なブルースと現在のストリート・ソウルの魅力が融合した絶品に仕上がっている。ハイライトは「Be Without You」か。美しくも悲しいピアノのフレーズが印象的なバラードで,エモーショナルでグーンと伸びるMJBのシャウトが素晴しい。Jay-Z「Dead President」のネタとしても有名なロニー・リストン・スミス「A Garden Of Peace」をサンプリングした「Take Me As I Am」や,穏やかで夢見心地なバラード「Can't Get Enough」,レイトナイト向けの幻想的で物憂げなスロー「Father In You」などもいい。面白いところでは「Gonna Breakthrough」。NJS風のサウンドが懐かしいパーティー感覚のアップテンポだ。一方,「I Found My Everything」ではR&Bの原点に帰ったかのようにアーシーで温もりのあるバラードを雄大に歌い上げている。そして,U2との共演によるロック・バラード「One」のような意欲作も。
伝統的R&Bに敬意を表しつつ,新境地にも意欲的に取り組む・・・・そんなひたむきな姿勢が感じられる聴き応えのある1枚。
追いつめられて [DVD]
何が良いって?
それはショーン・ヤング演ずるSex Animalが毛皮のCoatの下に何も羽織っていない、あのSceneです。
この作品と同時期に公開された「ビッグタウン」のダイアン・レインなら絶対に断るだろなぁ。
冗談はヨシコさん(吉本新喜劇のある女優のGag)にして、追う側、追われる側のPathosが出演者から充分に感じ取れる
中々の傑作Suspenseだと思う。
確かに所々ご都合主義的な部分もあるにはあるが(例えば、87年とはいえ、あんな出力速度のトロイPrinterを政府機関が使っているはずがない。
或いは、込み入った時にウィル・パットンがComputer技師を何故、撃ち殺す必要があったのか、など)それを殆ど気にさせる事も無く
ハラハラドキドキさせる後半は、特に良い。
あんな状況で恋人にInstant Cameraで写真を撮らせるなんて、ケヴィンもお馬鹿過ぎるが、ジーン・ハックマン演ずる国防長官も
相当お馬鹿です。あの程度の事なら、CIAが絡めば、事故死として簡単に揉み消せると思うんだけど。
ケヴィンが実は『何処そこの何々だった』という設定が無くても、充分楽しめたような気がする。
原作があるから仕方ないにはしても、あれは蛇足だと思うんだけど。
ウィル・パットンが男色家だったという設定は、Bossをあそこまで献身的に守ろうとする秘書役としては必要だったんだろう。
それに、今や真の政治家、フレッド・ダルトン・トンプソンが出演しているのもこの作品に趣を添えている。
ザ・ブレイクスルー
初めてメアリーJを聴いた時のような衝撃はないにしろ、彼女の
人の深さと生きてきた道や考えが、ダイレクトに伝わり、いつも感銘を
受けます。
メアリーJの曲から伝わるメッセージを、同じ女として行き方の参考にしています。落ち着いて聴ける1枚です。