芥川也寸志: オーケストラのためのラプソディ/ エローラ交響曲/ 交響三章
NAXOSが出している、「日本作曲家選輯」の中の1枚。いつもの通り、このシリーズを監修している片山杜秀氏の、詳細な解説がついています。指揮は日本人の湯浅卓雄、オーケストラはニュージーランド交響楽団。初めて聞きましたが、結構いいコンビだと思います。ラプソディ(1971年作曲)、エローラ交響曲(1958年)、交響三章(1948年)の3曲が入っていて、芥川の作風の変化が分かるようになっています。
聞き物はなんといってもエローラ交響曲。交響曲といっても、複数の楽章に分かれているわけではありませんが、ストラヴィンスキー、バルトーク、ヴァレーズ等々、20世紀の様々な音楽が芥川の中で昇華され、見事なリズムの饗宴になっています。トラックも16に分かれていて(でも全曲で17分ほど)、何かと便利です。
これをきっかけに、作曲家芥川也寸志の名が、世界に知られるようになればいいと思います。
芥川也寸志forever
映画「八甲田山」の音楽が好きだが、サントラ盤を入手できずにいた。ようやくこのアルバムで聴くことができ、驚喜している。やはり素晴らしい。
しかし時間が短い…なんとかフルバージョンを出してくれないかなぁ。
はじまりは愛の契約 (ラズベリーブックス)
ある日、女ボディガードのケイトに依頼された、突拍子もない”金で雇われた愛人契約”。
素性を隠し、有名作家のアンガスとともに生活するにつれ、
ケイトは”愛について”次第に追い詰められていくのだった....。
金で雇われた愛人という設定から想像してみてもかなり刺激的〜なこの作品。
ヒーロー、ヒロインとも精力的にいろんな小道具やら避妊具やらはちみつやら、、
フル活躍しお楽しみがあちこちで繰り広げられます。
ただ、Hなだけにとどまらず、傲慢で偏屈者と思っていた作家のアンガスが
実はユーモラスで魅力的、
しかも高ピーな立場から一転、こんどは女を追う対場に。。。
意外にもケイトを男の抱擁、忍耐力で”本物の愛”を教え過去のトラウマから脱皮させようとあれこれ駆使し、たかが一周間の間にメロメロに惹かれていく様子がなんとも可笑しく愛に溢れてます。
しかも、最初はそっけない態度だったのにすぐにメロメロになってしまうこのギャップがいい(笑)
犯人探しも気にはなったが、アンガスのキャラ、サイコーです!!
そして、カッコいいプロのボディーガード、ケイトも上手く手なずけてるし(笑)
おどろおどろしい事件も起こらず、刺激的度はかなり高いが安心感のある作品でした。
(※けっこう気に入ったけど、露骨シーン満載なので、人によっては苦手と感じるかもしれない)
アジャンタとエローラ インドデカン高原の岩窟寺院と壁画 (アジアをゆく)
この本は、思ったほど文章が多くなく、写真中心で見易いと思います。インド石窟寺院遺跡の写真集といった感じです。写真のクオリティーの高さ、豊富さもすごいのですが、この本で解説していらっしゃるのが、インド文化史研究の第一人者、立川武蔵さんで、キレのある分かり易い説明が詳しく書かれています。インドの宗教や文化を、長年あらゆる角度から研究されてきた方の解説なので説得力があります。仏教、ヒンドゥー教、ジャイナ教、三者三様それぞれの壁画や石窟彫刻の意味について、理解を深めながら写真を見ていく事が出来ます。インド宗教芸術を深く探求し、また楽しみたい人にお勧めです。