THE3名様 スプラッシュ烏龍茶の章 (ビッグコミックススペシャル)
前作から約半年ぶりの最新刊です。掲載雑誌は読まないので、すべて新作として読みました。三人ともキャラがしっかりできていて、読むこちら側もしっかり出来上がっているので、悪かろうはずもありませんが、前作よりずっ面白く読めました。単行本は全巻揃えているものの、あまり読み直すことがないので考えたこともありませんでしたが、今回増刊号等からの再録が比較的長いスパンで行われたせいで、「まっつん」なんかの表情が柔らかくなっていたりと微妙にマイナー・チェンジされていることに気づいたりして、それが妙に新鮮でした。
THE 3名様 [DVD]
ファミレスの一角で行われる何気ない会話がゆるくて面白い、そんな「THE3名様」の実写化。木更津キャッツアイで共演している三人は息がぴったりと合っていて本当にファミレスにいるかのような雰囲気を出している。しかしながら、原作の大きな魅力である「ゆるさ」を表現しきれてはいないように思う。3人には独特の若いテンションがあるのだけれど、それがあまりゆるさに繋がっていない。どこか芝居をやる気概のようなものが伝わってきてしまって少し緊張感がある。ゆるさを出すために店内BGMくらいは使ってもよかったのではないか。もっともっとゆるゆるでいい、と思う。特典映像のオフショットくらいのゆるさが丁度よかった。
THE3名様 1 (ビッグコミックススペシャル)
各話によって、爆笑〜なんだそれ、まで様々。当たりハズレがあるよ。
って言ってるうちに、気付いたら“4名様”。友達とのだべりって、そんなもんでしょ!!
まさに、リアリティ!! くだらなさもまた、面白さだ。「なんだそれ(笑)」って言った瞬間
君はもう、ファミレスにいる。
ということで、お勧めです。ぜひ!!
好き、だった。 はじめての失恋、七つの話。(MF文庫ダヴィンチ) (MF文庫ダ・ヴィンチ)
有川作品は短編だと今一つ盛り上がりが少ないように感じてしまう。
一番の目的は有川さんだったが、せっかくなので全部読んだ。有川さん以外は、私にとっては初読み作家さん達。
「好き、だった」というタイトルにふさわしい気がしたのが、梨屋アリエさんの「Fleecy Love」や宮木あや子さんの「はじめてのお葬式」。
大人の恋になると朝倉かすみさんの「ノベライズ」や吉野万理子さんの「マリン・ロマンティスト」のように、初恋が遠くなってしまう。どうも、なかなか好きだったことすら認められない心が働くようだ。
コミカルな口調で微笑ましい石原まこちんさんの「タマママーンを探して」に、不思議な世界観を味わう紺野キリフキさんの「とげ抜き師」など、どれもこれもが個性的。
いろんな「好き」の味見をした気分。ちょっと切なくなるのがお約束。