蟹工船・党生活者 (新潮文庫)
文体の荒さが臨場感を盛り立てている。
「監督」に対して鬱積してくる怒り。いつ爆発するのか?読んでいるこちらも緊張してくる。
サボタージュ・ストライキを用い労働者の存在意義を伝えようとする労働者サイド。一方、後ろに付いている巨大な権力を用い、労働者をねじ伏せる監督。
どちらに軍配が上がるのか。本当の意味での勝利とは。
短い本ですのですぐに読み終わります。是非お読みください。
蟹工船WORK SONG BOOK~日本の労働歌集
このCDの曲をよく歌った。党派・関係なしに歌われたものもあるし、その党派だけの歌もある。しかし蟹工船とともによみがえってきたのがうれしい。また新しいフォークとして、歌い続けられると、もっとうれしい。「若者たち」は教育実習のときに、子どもたちとよく歌った。終えるとき、子どもが「この歌を聞くたびに先生を思い出すでしょう」と言ってくれたあの子は、今幸せなのだろうか。元気であればいい。どこかでひょっこり会って「先生!」と声をかけてくれるか。
蟹工船 (まんがで読破)
まんが化の目的は、もちろん原作を単純化して、わかりやすく、短時間で読めるようにすることだろうから、
目的は達せられているのだが、その単純化で見えなくなってくるものがある。
『蟹工船』は資本家は悪、労働者は善、持てる者は悪、持たざるものは善、と言うようなことを言いたくて書かれたものではないことは明白であろう。
ところがまんが化によってその面だけが強調されてしまう。ストを組織した、工員が、悪の管理者、浅川をたたきのめして、バンザイという話ではないはずだ。
なぜならその浅川自体が資本家の使用人なのである。
ストーリーを大づかみするためにだけなら、このマンガは役に立つ。しかし誤解も生みそうである。
Jブンガク―英語で出会い、日本語を味わう名作50
ロバート キャンベル さんの 御宅 ぶりがすごいですね。
ビギンジャパノロジー
トラッドジャパン
と3大日本文化番組だと思いました。
日本の名作50を海外の人に教えられるというのも粋ですね。